Nike Kyrie 2 EP レビュー

今年もCavsは順調にPOを勝ち進めてますね。この様子だと今年のファイナルもCavs VS GSWの争いになりそうな匂いがしてきましたが、その手前、カンファレンス決勝でCavs VS Heatの対戦が見たかった…。

と、冒頭から大分逸れてしまいましたが、East 1位のCavsのポイントガードK.Irvingのシグネチャーシューズ、Kyrie 2 EPを今回は見てみようと思います。

前作のKyrie 1は至って普通な感じがして、余り魅力を感じなくてパスしてしまいましたが、今作は大分攻めたモデルになりましたね。
今シーズにリリースされたシューズの中、もしかしたら今までリリースされたシューズの中でもかなり特異なモデルに入るのでは無いかと。
何より特徴的なこのアウトソールの形状。平面では無く曲面でフロアにアプローチする”ニュートンソール”は一体どのような感覚なのか?では見ていってみましょう。

今回選んだカラーは”Inferno”。
個人的にはBHMやデューク大PEが大好物。むしろ、GSしか出ませんでしたが、サイズがあれば”Skateboard”が欲しかった…。
そんな中、なぜこのカラーなのかというと単純にプレイさせてもらってるチームカラーだからです。なんと単純。


まずフィッティング、前述の通りKyrieシリーズは初な訳ですがKDシリーズの様に極端に気にしすぎる必要は無さそうです。

マイサイズで購入したのですが、むしろEPラストなので前後左右に気持ち余裕有り。
自然に足が広がる+α程のクリアランスなので、自分はハーフダウンするほどの余裕はなかったですが、人によってはハーフダウンも検討した方がよいかもしれないです。

前足部のレースラインが斜めに対してカットはストレートなので、前足部アウトサイドは強めにテンションを掛けられるんですが、インサイドは若干甘め。
なので、親指付近は若干緩く感じます。

レースは細めで締め上げやすいです。
自分には少しトップラインが低く・深い位置に来るので、強めに締め過ぎると足首に喰い込んで少し痛いです。

アッパーのフューズはしっかりなので、剛性不足を感じる事はないかと。

斜めなレーシング。
ストラップは中足部外側から足首内側にかけて斜めに巻き上げる形。
これによる中足部の固定感は素晴らしいですね。また、同時に足が前に動かないように固定することで、踵の収まりも良好。

マジックテープは結構強めに付くので、プレイしていて外れることも緩むことも無いです。
ストラップ自体にもクッションが仕込まれてるので、ストラップの強さでレースが食い込んで痛いということもなく快適ですし、フィット感もコントロールしやすいです。

斜めに巻き上げる形なので、足首周りも少し固定感が来るかなと思ってましたが、
メインは中足部の固定でした。
マジックテープ面は結構広めで、しっかり付きます。
ストップにもクッションイン。
さて、アウトソールの”ニュートンソール”ですが、今までに無いアプローチで実に面白いです。

このニュートンソールのメインは”ピポッドサークル”を中心に膨らみを帯びた中足部で、ここを起点としてあらゆる方向に、あらゆる角度で有効なトラクション・反発力を発揮させる事ができるという事ですが、まぁ最初の履き辛いことw

中足部の膨らみは写真で想像してたより弱めで、もっとピーキーな特性を予想してたのですが思った以上にマイルドでした。
ただ、中足部の下にしっかりとファイロンによる膨らみの主張は有り、ここを起点としてスムーズに体重移動出来る感覚は思った通りにコントロール出来るととても気持ち良いです。
従来の平面的なソールと比較して一番分かり易いのは斜め前方向に対する重心移動で、足は粗フラットな状態を維持できるので、いつも以上に力を掛けられる=動き出しが早いに繋がってくるかと。

中〜後足部にもこのエッセンスが入っていて、例えばディフェンス等で斜め後ろ方向への動き出しでも巻き上がった&角が丸まったアウトソールの恩恵でスムーズに体重移動が可能ですが、何よりも中足部のインパクトが強いです。

そして、慣れるまでにやっぱり時間はかかって、レビューまで時間が遅くなってしまいました;

ソール形状ばかり触れましたが、グリップ力もラバーが柔らかめでとても良好。
タイミング的に余りコートのコンディションが良くない場所でしか履けてないですが、それでもスリッピーになること無く、安心してサイドステップ踏めます。
ちなみにですが、XDRのタグが付いてますがこの柔らかさでアウトドアコートは保つのだろうか…。

ニュートンソール。
中足部のサークルがを起点とした緩やかな膨らみ。
膨らみを横から。
思った以上に膨らんでは無かったです。
丸みを帯びたシルエットのソール。
そういえば、Ultra.Flyのデザインに少し似てる…。
クッションはフロント:ファイロン + ヒール:ファイロン+Zoom Airの組み合わせですが、いつもどおりヒールのZoom Airは余り感じず。
ただ、前述の通りヒール起点で動き出すシューズでは無い為、むしろフロントのファイロンによる接地感の良好さが自分には好感触です。

アウトサイドはミッドソールの巻き上げが少し深めで、踵を抑える効果を狙ったのかと。
重量は381g。決して重いわけでは無いですが、意外にRose 5より重量有るんですね…。


ということで、以下の様に評価してみようと思います。

フィット … 8/10
グリップ … 7/10
ベンチレーション … 7/10
クッション … 7/10
コスパ … 8/10
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ALL … 37/50

本当に評価するのが難しく感じたシューズでした;
いつも以上にレビュー作成に時間を要してしいました…。
Kyrieの俊敏なクロスオーバーに特化する様に設計されたシューズではありますが、この特性、実はバスケットボールと言う競技において、とても有効なアプローチなのかもしれないと考えさせられました。
次作はどの様に昇華させるのか、とても期待しています!

…こう見ると、Kyrie 1の時の巻き上がったアウトソール形状の時点で、これを表現したかったのかもしれませんね。

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