インソールのあれやこれや

今回はちょっと趣向を変えて、使用してるインソールのあれやこれやを備忘録も兼ねてエントリーにしておこうと思います。
※本当に誰得なエントリーですので、お暇な時にでも流し読みして頂ければと…。
次のレビューまでのお茶濁しにでもお楽しみ頂ければと。


さて、根本的なお話なんですけど、”なぜこういったインソールを利用するか?”というところからお話させて貰えればと。

そもそもの話、こういったサードパーティ製インソール、特にこういったスタビライザーを用いた高機能モデルの役割は根本的な部分で共通していて、それは”足を正しく動かせる様にサポートする”事に有ると思っています。

もちろん各社からリリースされる所為パフォーマンス系のシューズは特に、平均的な足型(ラスト)をベースにしており”出来る限り癖のない形”で仕上がりますので、そのままでも特別大きな不満が起こることは無い筈です。(根本的な横幅が合わないとかはさておき。)

でも厳密に、もっとシビアに見た場合に”微妙に合ってない””もうちょっと好みなフィーリングにしたい”ってことも普通に有るわけで、それらのニーズに対して有効なソリューションや+αとしてこういったスタビライザー付きモデルがラインナップされる訳です。

このニュアンスがとても説明し辛いんですが、例えばの一例として「屈曲ポイントは合ってるのに、後足部が付いてこない!!!」であったりとか「アーチがあんまりサポートされてないなぁ…」とかがこれに該当するイメージを想像して貰えると。
(「サイズが合ってない」というだけであればこういったスタビライザーモデルを用いる必要もあまり感じないと思います。)

「自分のレベルでもコレに手を出した方が良い?」

これは本当に難しいところで、例えば今取り組んでいる競技で「少しでもアドバンテージを稼ぎたい!」であったり「この競技を真剣に取り組んでる!」「今使ってるシューズの満足度を更に高めたい!」という方であればぜひ1度はトライして貰いたいかなと思いますが、ファンユースレベルで用いるには正直あまりオススメはしないです…。なかなかにお高い買い物だと思いますので…。

もしそれでも気になるという方は読み進めて頂ければと。


さて、私が現在使用してるインソールのご紹介。自分が利用してるインソールは、

SUPERfeet Green
SUPERfeet Orage
Fusion-Flexi 

の2社3製品。
自分はシューズのバランス・フィット感を総合して、純正も含めてそのシューズに合わせてチョイスしています。
もちろん他にもこういった高機能インソールをリリースしてるメーカーは数多有るんですけど、自分が調べてる限りではこの2社が特に自分には光って見えたんですよね。


夜な夜なこんな事してるから寝不足にもなるんだよなぁ…
まず気になる重量から…なんですが、既にカット済みなので、あくまで参考値に。
(一応、全て手持ちの26.0cmに併せてカットはしてるんですけど、それでもばらつきはどうしても有るので…。)


オレンジは表面剥がしちゃってるので、随分見すぼらしい姿に…。

…という感じで、手持ちのインソールは大体40~50g程の重量。

間違いなく純正のインソールよりは重量増にはなるかと思いますけど、装着した状態での最終的フィット感は間違いなく向上するので、感覚的には対して変わらないorむしろ軽くなったように自分は感じます。(アッパーが薄く華奢なモデルは足下重量が増えるので、振り子的な重量を感じてしまう事は有りますが…。)


ではなぜこの2メーカーを選定したのか?という話なのですが、自分が調べた限りこの2メーカーのコンセプトに大きく惹かれたというのがありますのでサラリとご紹介させてもらいます。





まず”SUPERfeet”

ではHPの説明文を…。

スーパーフィート インソールって何が違うの?

スーパーフィートインソールは、1964年に設立されたノースウェスト・ポディアトリック・ラボラトリーがアメリカ足病医学の足部バイオメカニクス理論に基づいて(ry

はい、これ冒頭から内容を舐めてしまうと大分長くなってしまいますので、ざっくり一番特色を。

それは、独自のヒールカップ形状によって”踵骨をサポートし、正しく保持する”という所かと。

そう、”踵”に強くフォーカスを当ててるのがとてもユニークなポイント。
(むしろアーチをサポートすることにフォーカスを当てて無くて、踵骨を正せば自然とアーチも出来ますよ!というのがコンセプト。)

踵骨なんて、このインソールに興味を持たなければ正直本当に盲点だったポイント…。
踵骨が正しくサポートされるとどうなる?というのは公式さんが一番詳しく載せてますのでこの辺りをご参考に。

そして、これが凄く体感しやすいというのも大きなポイント。

前部分と踵周囲を囲うようにサポートが働いていて、踵に掛かってる荷重が軽減されている事を体感できるかと。
展示サンプルに乗るだけでも感じられるので、ぜひ足を置いてみて欲しいです。
できることなら実際にシューズに収めて乗ってみて欲しいですが、展示サンプルとシューズがマッチすることの方が稀…。
ただ、ショップによっては返金サポートをしてる所も多いので、実際に使用して試せるのもこのブランドの大きな魅力。(シューズに合わせてカットしても、合わなかった場合返品OKの場合有り。)
※自分はいつもAlpenグループさんに凄くお世話になっております。

で、数多く有るバリエーションの中でなぜ”Green””Orange”なのか?というところは正直な話その人それぞれのアーチの高さも違うので、あまり参考にせずに実際に乗ってみて選んで貰いたいですが、自分がこの2種でお気に入りのポイント・どの様に使い分けをしているかを簡単にご紹介させて貰います。
ちなみにどちらもHighアーチモデルです。

・Green
ベースのフォームが少し固めな事もあってとてもレスポンシブ。
これがSUPERFeetにとってベースとなっているモデル。

・Orange
ベースのフォームがソフトでフレキシブル。そして、フォアの下には更に衝撃吸収性の高いフォームが追加されているモデル。

ちなみにどちらも厚みのあるフォームが用いられている”Highボリューム”クラスのモデル。自分の様に薄足な方にはシューズの上部空間を埋めるサイズ調整にも一役買ってくれます。
もちろんアーチの高さ、シューズ内に占めるボリュームによって様々なバリエーションが用意されてるのもこのブランドの魅力。(でもスタビライザーの形状も違うのがなんとも言えないポイントでは有りますが…。)



続いて、”FusionFlexi”




こちらのユニークなポイントは、他メーカーが硬めのスタビライザーによる”剛”の矯正に対して、このプロダクトは”柔”のスタビライザーを用いてトコトン足に追従させる事を目指している事。
そして、殆どの他メーカーが採用しない”足のサイドもスタビライザーで覆う”という部分を敢えてやっている事に有るかと。
個人的には、コレ凄く面白いと思っています。

まず”剛””柔”かということに関して。

正直なところ自分のレベルでどっちがどうのと言うのは烏滸がましいと思いますが、自分の単純考えでは”剛”のスタビライザーの方が足を狙ったポイントに導きやすいので効果は感じ易いだろうなーと思います。

でも、実際のプレイや併せるシューズによってその”綺麗に収まった状態”を維持出来るか?というとそれはまた違うお話で、それこそ様々な動きを多様する競技においてはその”想定”を外れる事ももちろん有るわけです。
(シンプルな話、陸上の様なラン競技と左右切り返しを伴う競技で足の動き・使い方は違いますよね?というのを想像して貰えればと。)
※更に根本まで遡ると”脚”の使い方でも全然違うってお話になっちゃうと思いますので割愛します。

そういった競技・シチュエーションにおいてこの”柔”というアプローチで足に追従させることを目指したというのがこの製品最大のセールスポイント。
ちなみにこの商品でもう1点面白いポイントが有るんですけど、他のプロダクトが足のアーチに合わせて3パターンくらい用意してるのに対して、このFusionFlexiは1種類のみ。(ベースサイズが違うだけ。)

これが凄く不思議なんですよね…。
上でも書きましたが、SUPERfeetではハイアーチのモデルをチョイスするくらいにはアーチが高いと思うんです。そして、FusionFlexi自体のアーチは決して高い訳では無い…。
でも実際に乗ってみると不思議とフィットするんですよねーコレが…。
アーチへのフォローも決して強い訳ではなく、それでいて決して弱い訳でもないんです。

これが上手く説明出来ないんですけど、拙い表現で絞り出すと、
”足の何処かに荷重が掛かると、それに応じてスタビライザーも変形する”というイメージ。うーん、イメージし辛い…。
例えばの話、やっこ型(お盆をイメージして下さい)が捻れた時に前後で捩れた状態になると思うんですけど、それに追従する感じ。
足だって、フォアと踵の角度がずっと一定か?をイメージして貰えると伝わるかと。
そして、それに対してフォローし続けるのがこのプロダクトという感じです。

この状態を実現する為にスタビライザーに利用する為のフレキシブルな素材へのこだわりであったり、足のサイドを覆う・サポートする様なデザインになったんだろうなと。

あとは細かいセールスポイントを2点程。
・フォーム地材のフィニッシュ
コレが効くんですよねー。他のモデルもこうして欲しい…。
殆どのメーカーはインソール表面にファブリックを持ってくるんですけど、FusionFlexiはパンチングされたフォーム地材。
コレが本当に中で足が滑らないんです。もちろんソックス履いてても。

・フォア少し後ろのサポート
これまた殆どのメーカーが省略してるんですけど、フォアの少し後ろ側、アーチより手前側まで実はアーチは有る訳で、このポイントに対してフォローを広くサポートしてるのは自分が知る限りではこれのみ。(カスタムフィットは除く)

3作並べてみた!の図。
SUPERFeetより一段と高く張り出したスタビライザーが特徴のFusionFlexi。
柔軟性を作る為に屈曲溝まで掘ってあります。
アウトサイド。
こうやってみると全然スタビライザーの高さが違うのがお分かり頂けるかと。
SUPERFeet同士でも全然ちがうんで、チョイス悩みがちなのも問題。

てさて、”結局どれが良いの?”という疑問が出てくるかと思いますが、正直なところどれがベストかは決められないです。(人・足によって全然違うので…。)

という訳で、最後に自分がどの様に使い分けているかをご紹介。どうチョイスすればよいかの参考程度になれば幸いです。

3品を並べた状態。

・SUPERFeet Green
-シューズのソールが少し柔らかめのシューズと合わせて反力を少しだけ稼いだり、逆にソール剛性の高いモデルと組み合わせて瞬発力を高めたりに用いてます。

・SUPERFeet Orange
-足辺りが良く、ソール剛性関係無く殆どのモデルに入れることが有ります。
特に自分は膝があまり良く無いので、クッション性を少しでも高めてコンフォートに乗りたい時に用いてます。ちなみにGreenと同じHighアーチラインですがGreenより少し低めのアーチなので、Greenが高すぎる方はこちらをお試し頂けると。

・FuisonFlexi
-上記2社はどうしてもスタビライザーが厚めなことも合って、シューズによっては前傾がキツ目になる事も。
そういった場合にこっちを引っ張り出して併せてます。こちらは薄めなので、バランスを崩すこと無く併せられます。
またベースフォームも薄めなので、敢えてタイト目のサイズを選んでこちらに合わせる事も。


という訳で、どれもシューズの1/3、場合によっては半額位の値段しちゃうので中々手が出辛いとは思いますが、こちらも最適なチョイス・組み合わせが見つかると、お気に入りのシューズのパフォーマンスが更に向上しますので、もし機会があればトライしてみて下さい!!!


うん、本当に誰得な記事になってしまったな…。

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