Under Armour Curry 2 レビュー

いやー、今年のGSWは強いですね。
本日時点で48勝5敗・勝率9割超えって、”72−10”超えあるかもしれないです。
Curryファンでは有りますが、個人的にはあまりに強すぎると萎えてしまうという天邪鬼っぷりなので、もっぱら今はひっそりとJordan Clarksonを応援してたりします。
今シーズンの戦績はちょっとイマイチですが、今シーズンはKobeのウィニングランを、来シーズンからの新生Lakersに期待しています!
また、自分がバスケを再開するきっかけとなったD.Roseも…

うん、話が大分逸れました。
その強すぎるGSWのPGであり、リーグリーダーでもあるS.Curryのシグネチャー、Curry 2 を今回は見てみようと思います。
ちなみにCurry 1はスルーしたので、前作との比較は残念ながら出来ませんのであしからず。
なぜスルーしたかに関しては、anaformにあまり関心が向かなかったことと、アウトソールが粗Clutchfit Driveと同一だった事(中足部の下の幅が若干違うんですけどね。)、金欠だった(一番の理由)、ほとんど国内に入ってこなかったなどなどの理由から履くことが難しかったのです。
実は今作もかなり迷ってたんですよね…。
というのもあまりに高すぎる国内価格に怯み初回の購入タイミングを逃し、いざ買おうと思っても国内の流通量の少なさから転売軍団の標的に合い、更に価格が高騰するという悪循環のスパイラルにハマってしまった為に手を出せなかったのです。
また、上にも書いたように天邪鬼なもんで、前期シーズンMVPなCurryのモデルとか圧倒的に人気があるはずなので、シューズが好きという事に気づきレビューを書くと決めてなければ、正直今も履いてなかったかもしれません。
実際に手にし、現物を手にして激しく後悔しました。もっと早くに買っておくべきだったと。
前置きが恐ろしいほどに長くなってしまいました…。
では早速見てってみようと思います。


今回選択したのは”The Professional”というカラー。
黒基調に、レースホールトップの赤がアクセント。
もうちょっとカラーウェイの背景がわかると個人的には面白いんですけどね…。
シュータントップにCurryロゴ。裏側はカラーコンセプト毎に違ったロゴが入ってます。

おなじみのCurryロゴ。
線条痕…ですかね?
まず外観から。
サイドから見ると至って普通なハイカットなシューズ。
こう見ると前傾がキツそうなシルエットに見えますけど、履いてみると意外にも粗フラット。
前足部の反りも殆ど無いので、ごくごく自然な履き心地。前傾キツ目・反り強めの”さぁ走ってやるぞ!”というのは無いです。
それよりも爪先立ちの時の自然さであったり、普通に立った時の安定感を重視する事でシュート時の安定性を狙ったのでは無いかと。
Clutchfit Driveの時は反りがあって、フォアフットで踏み込んだ時に少し前方へ流れてしまうことが有ったのでこの変更は個人的に嬉しかったり。
もしかしたらCurryもそんなことが有ったんですかね?

サイドのシルエットは至って普通。
サイドのシルエット”は”。
前傾・反りは少なめで至ってナチュラル。
上でサイド”から”としたのは、縦で見た時にこのモデルの異様さが見えるからです。
最初この細さを見た時は笑ってしまいましたw
明らかに他のシューズでは見たことが無い程のボリュームの無さ。
正直初めて見た時は不安しか無かったですが、履いてみたら杞憂でしかありませんでした。(じゃなきゃCurryが履けるはず無いか…。)

にしてもここまでミニマルを追求したプロダクトは初めて見ます。
Kobeシリーズでもミニマルを追求するアプローチが取られて来ましたが、それでもアッパーは2層であったり、ヒールカウンターは廃されたもののクォーターを1枚重ねたり、アンクル周りのパディングもしっかりしてる等で、結果的には従来のシューズ設計から超越する様な革新性は無かったです。
個人的にHyperdunk2015のアプローチやパッケージングは近いかなと感じましたが、極限さで言ったら明らかにこちらの方が勝ってるといって過言無いと思います。

見た目が華奢に見えるこのアッパーは”UA SPEEDFORM”と呼ばれるファブリックな素材で、ヒールカップやアンクル周りのパディングさえも一体成型されており、Curry 2のミニマル化に一役買っている部分。
この一体成型のメリットはミニマル化だけでなく、立体的に包み込むように成型する事でフィット性も高めることができるとの事。
説明の"第二の皮膚"はどっかで聞いたことがある文句ですけど、確かに踵や足首周りのフィット感は素晴らしく遊び知らずのフィット感で、派手に動いてもしっかり足に付いてきます。
剛性はフューズ素材と同じ位の硬さなので、この薄さでも不安は無いです。
TPUのヒールカウンターは付いてます。
結構フレキシブルな素材。
ヒールカウンターの内側にこれまたおなじみ”I Can do all things...”の文字。
異様なまでに細いシルエット。
踵周りの内側。本当に何も無い…。
シューレースホールの内側。
サイドレースは縫いつけで、トップはハトメ。
切掛けはすべてかがり縫いがされてるという丁寧っぷり

フォアフット周りには切り返してUA SPEEDFORM + シンセティックレザー的なレイヤーが1枚追加されてます。
一番ストレスの掛かる部分なので、補強がメインかと。
ただ、一枚厚くなったおかげで、一番下のレースホールが厚く・大きく、締め込んでくと親指の中足骨に当たって痛みが…。そして痛いからといって緩めると今度はフィット感が…と、良い塩梅を探すのが少し難しいということが有りました…。
個人的にはこれでもイケると思ってますが、致命的に感じる人もいるかもしれないので、事前試着必須です。

シュータンはSPEEDFORMと同じ様なパターンが入ってますけど、薄く柔らかめ。
ただ、薄くてもレースを直に感じて痛いということはないです。

フォアフット周りのレースホールは上部のレースホールに比べて厚く、硬い。
一番下は足に当たる人は要注意です…。
トゥ周りの造形。
そういえば、ラウンドトゥが多いので、スクエアトゥって意外に珍しいかも。
グリップは良好。
スキール音のするツルテカなラバーでは無くザラつきのあるラバーで(まとまるくんと砂消しのような違い。表現下手。)、鈍く粘る用にグリップします。
ある程度ホコリの浮いてるフロアでも安定してトラクションがかかってるのがわかるので、かなり安心して切り返せるかと。
ただ、1回使用しただけでサイドやヒールがケロイド状になるくらい柔らかいので、あまり耐久性は高く無さそう…。

パターンはヘリンボーン基調ですが、あらゆる方向に対して有効な様に独特な形。
シャンクプレートを挟んでリアは2分割されてる珍しい形ですが、履いてる感じは特に違和感等無いです。

独特なヘリンボーン。
ヒール周りは形とは裏腹に至って普通。
パターン的にはKD 7っぽいですかね?
ただあっちは太い細いのコントラストが綺麗でしたが、こちらは太さが一定です。
最後にクッション。
Charged フォームは初めて履きますけど、かなりコシの有るクッションで、感覚的にファイロンに近いダイレクト感に感じます。
"スロージョグの時はソフトに、強い衝撃の時には反発を"って事らしいですけど、特性が変わるというより吸収と反発のバランスがとても良く、プレイしてて”存在を忘れる”程主張が無く、ナチュラルな特性。
MiceoGはどちらかと言うと、衝撃吸収特性でモチっとした独特の感覚が有りましたけど、こちらはかなりドライな感じ。
変わった物好きとしてはあまり刺激がなくて面白く無いですけど、とても良いクッションだと思います。
ただ、特性的にはやはり”硬め”に部類されるので、衝撃吸収を重視される方にはちょっと物足り無く感じるかと。

ここで併せて、重量にも触れときます。
重量は27.0cmで368g。
ハイカットにしては軽量の部類で、Hyperdunk2015比20gの差。
半分の内容を見るに、もう少し軽くても良さそうに感じるんですけど、おそらくこのクッションの密度が高く、殆どの重量比率を占めてるのかなと感じます。

Charged Cushioning。
結構厚めに見えますけど、履いた感じそこまで高く無いです。


という訳で、以下のように評価してみようと思います。

フィット … 9/10
グリップ … 8/10
ベンチレーション … 7/10
クッション … 7/10
コスパ … 6/10
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ALL … 37/50

非の打ちどころが無いです…。
ヒネてなんか重箱の隅を突きたいんですけど、本当に良いバッシュです。
ただ、1点だけ文句を言いたい!コスパの点数を”6”としたのは”国内価格が高すぎる”事に対する不満です。
本国だと129.99USDのプライスで、仕入れコスト入れても2万円は切れる気がするんですけど、実売21,600円って、どうもおま国価格な感じがしてならないんですよね。
まぁCurry 1が国内で流通しなかった事に比べれば、市場に出してくれてる・国内で普通に手に入れることが出来る様になった事は素直に歓迎すべき事ではあるんですけどね…。
国内のバスケシーンの性ですかね…。Lowは入ってくるんだろうか…。

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