adidas D Rose 6 Boost レビュー

つい先日Rose 5のレビューを投下したばかりですが、間髪空けずに行きます!Rose 6!
実はRose 5のレビューをまとめるのに結構時間がかかってしまい、その間にRose 6が手元に来てしまいましたとさ。というわけで、Rose 5の冒頭がなんかとても恥ずかしい感じになってしまいましたが気にしません!

さて、今期は通期通して怪我なくD.Roseが活躍してるのを見れてるシーズンで、個人的には喜ばしい限りです。
というわけで、本当の意味での復活モデルとなった今作を買うっきゃ無いでしょ!と、いう事で、KD 8購入タイミングでせっかくなので、国内流通の無いカラーを入手してみました。
で、手に入れたのがこの”Halloween”。うん、季節とか知りませんし。
ビビッドなピンクとペインティングされた様なスリーストライプマーク、マーキングされたゾンビモチーフの脳みそパターンが個人的にはお気に入りの一足です。
ただ、撮影するには適さないカラーリングだったなーとその点だけ公開しましたとさ。

さてさて、前情報では”厚底シューズ”なこの一足、果たしてどのようなモデルなのか?また、前作からどのように変更されたのか?早速見てってみます。


ペインティングなスリーストライプ。
全体的にデザインされた脳みそパターン。
まず手始めに一番気になった"厚底"の前評判から触れてみようかと。
横から見て分かる通りのこのボリューミーさで、評判通りと言って過言無いかと。
もちろん履き心地も前作とは打って変わって"ソールに乗ってる感"を強く感じます。
フロアの感覚は確かにスポイルされますが、クッション性は前作と比べ物にならない程強化されてるので、その辺はトレードオフかと。Boostらしいフカフカ感を堪能出来ますよ。
この状況から考えると、Rose 5書いた”Boostのクッション性を享受するには厚さが必要”はあながち間違いでは無かったのかなーと。

ソールの角度も前作の強めの前傾からフラットに近いかたちへ変更されていて、確かに厚いですけど、安定性は決して悪く無いです。

もう1点のウィークポイントだった”Boostの柔らかさ故の左右のブレ”に対しても、中足部のサイドを挟み込む&前足部はシャンクを巻き上げて補強する等対策が施されたことで、成熟して隙が無くなったなーと感じました。
後はこの厚さを許容できるかどうか、ですね。
”Boostを別の材質でサイドから挟むと、硬度が変わってしまう”ですが、Rose 6では杞憂だったと証明してくれました。
阻害しないギリギリのバランスの柔らかい材質を用いる事によって、クッション性は犠牲になってないです。

ボリューミーなミッドソール。
厚さの違いはCLBと比較した時と同程度ですね。
細かな点ですけど、ミッドソールに関しては1点だけ。
Boostフォームは指の付け根までなので、入ってない指先と若干の繋がりが悪いです。
KD 8程では無いですけど、少し”カクッ”と。
ここらへんの繋がりは前作の方がスムーズでした。
インソールはお馴染みのツルツル表面処理ですけど、adidasにしては厚めでした。

後ろからうっすら透けて見えますけど、Boostフォームは指の付け根まで。
表面はお馴染みのスリッピー。裏側の形はいつも通りなので割愛。
従来のadidasのソールより、比較的厚めです。
この流れでアウトソールも見てってみます。
パターンは広めの逆V字で感覚は狭め。狭めのパターンは最近のadidasのトレンドですかね。
光加減で見えるRoseのバラマーク。凝ってます。そしてやはりこのカラーは写真を撮るには失敗でした…。

グリップは前作の方がトラクションは高い様に感じます。
感覚としてはLillard 2と同様で、ホコリに少し弱く、しかもホコリが集まりやすい…。
ただ、粘る特性なのでよっぽどスリッピーなコートでなければ過度に気にするほどでは無いです。適度に掃除しましょう。

アウトソールの下にうっすら見えますけど、X状のシャンクは今作も継続。
上でも少し触れましたが、ここにもメスが入っていて、前足部はアウトリガー兼Boostフォームのストッパーに。
それよりも個人的に嬉しいのは踵下まで伸びでたシャンクが短縮されたことで、ヒールの接地感が改善したことです。

前後分割では無くなりました。
うっすら見えるRoseロゴ。
ヒール下まで伸びてたシャンクが短縮されたので接地感は改善。
ではアッパーとフィッティングを。
まずサイジングですけど、これは前作とあまり傾向は変わらず少し長め。
ただ、ヒール周りのパッドが少し厚めなこともあって、個人的には今回はマイサイズでも大丈夫でした。
人によっては今作もハーフサイズダウンしたほうが良いかもしれませんので、念の為試着の程。

今回は前作の様にタンの付け根まで切り込みの入る構造ではなく、中足部まで縫い付けられてるインナーブーティへ変更。
これもサイジングが少し変わった要因の一つかも知れません。

うん。写真には納められませんでした。
さて、個人的にはBoostよりこちらのほうがメイントピックだと思ってます。ロックダウン!
今作はかなり挑戦したモデルなのではないかと感じます。
前・中足部は至って普通ですけど、まず1点目はアンクルの深い位置にサイドレース用ホールが用意されていること。
もう1点はサイドのベルトによる足首周りの固定はそこまで強く無いこと。

まずはアンクルのシューレースホールから。
ちょっと写真では見辛いかもしれませんが、真ん中にシューレースパイプが有るのが見えるかと。
初めて履いた時は紐を絞め込む動作がいつもと違うので軽く混乱します。
で、なぜこの位置にレースを通すのか?
この位置を介す事で足首より下をきっちり抑えつける効果が有ります。

従来のシューズでは見たことがない位置。
併せて、サイドのベルト。
ぱっと見このベルトが連動してヒールカウンターが前に出ることで、踵を固定するのかと思いましたが、実際の効果は従来通り足首が前に傾き過ぎない様にロックする役割でした。
面白いのは足首に対して縦にレーシングすることで、左右のベルトが足首を囲むように動いてロックする構造。大きなサイドレースって感じですね。

…で、ここが本当に一番驚いたポイントなんですが、Roseモデルにしては足首の固定が本当に甘いということ。
シュータントップがとても厚いので、強めにレースアップして、それでも尚足首に自由度が有ります。
自分は幸運な事にまだ足首のサポーターのお世話になったことが無いですけど、おそらくつけてたとしても以前の様に”ガッチリ”という感覚にはならないかと。
ここで、上記で触れたアンクルのシューレースホールが効いてくるんですが、従来であれば、上が緩ければもちろん下も緩いわけですけど、このシューズでは足首より上と下で別体のロックダウンになるので、さながらローカットの様な履き心地。
今までガッチリ足首を固定していたRoseモデルからは想像し得なかった固定感です。

分厚くクッションたっぷりのタン。
左右異型のアンクル周り。
基本はベルトによって左右の捻じれを抑えたい様ですけど、前作のTPUサポートに比べればやはり弱め。
最後に。
重量は459gと他社と比較すると重めですけど、重いということが必ずしもネガティブな要素では無いと思ってます。
むしろマテリアルが豪華ですし、凝った作りしてるので納得できる重さかと。



ということで、以下の様に評価してみようと思います。

フィット … 8/10
グリップ … 6/10
ベンチレーション … 8/10
クッション … 10/10
コスパ … 8/10
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ALL … 40/50

これまで足首をガッチリ固定し続けたRoseモデルからは考えられない程、今作は足首の自由度が高いシューズになりました。
個人的には”動きやすくなった!”と評しますが、今までの足首のホールド感を求める人からすれば間違いなすマイナス評価になってしまうでしょうね…。それほどまでに正確の違うシューズに仕上がってます。

「Roseの足首が怪我してしまうんじゃないか?」とちょっと不安にも感じましたけど、不安があれば前作を履くのも当たり前なNBAにおいて、Rose自身がこのシューズを使用し続けてることを考えると、足首の不安を克服したのかもしれない、そんなことを感じさせる1足でした。
これで次作が再度”足首ガッチリ固定”に戻ってたら…:D

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