Jordan CP.3 IX AE レビュー

先日Jordan XXXIの発表があったこのタイミングでタイミング違い甚だしいですが、
今回はJordan CP.3 IX AEを見てみようと思います!
ちなみにJordan XXXの時にも書きましたが、JordanブランドのシューズはXXXを履いたのが初です。つまりはC.Paulのシューズだって初なわけです。なので、こちらも前作との比較は出来ないので、予めご了承の程…。

…で、ここでもう1点聞こえてきそうなのは「なんでAEなんだ」と。「ベースモデル履けよ!」と。
これに関しては…すみません、完全に購入タイミングを逃しました!
CP.3シリーズに前々から興味があったもののなかなか手が出ず。今年こそは1作履くぞ!と意気込んでたものの、「やっぱ定価はきついなー…。セール待つか。」と思ったが運のツキ。欲しいカラーのマイサイズはすでに枯渇してましたとさ…。
という訳で、AEが安くなってきたこのタイミングでの購入になりました…。
AEのがシルエットが好きだったり!

…と、冒頭(と言うより、言い訳)がかなり長くなってしまいましたが、早速見てってみようと思います。


まず”AE”に関して。
AE = Artisan Editionの略だそうですが、扱いとしてはプレイオフモデルでNikeでのEliteの様なラインですね。

過去のCP.3シリーズを見てみると、レギュラーシーズンでは剛性高めのアッパー。AEはメッシュを多様して、フレキシブル&軽量化追求と住み分けてる様で、今作も同じような差別化が図られてますね。
その重量は26.5cmで327g。自分が履いた中ではKD 8に次ぐ3番目で、Crazylight Boost 2より軽いという驚き。”狂った軽さ”より軽いです。


問題は”軽さ”と”剛性”は相反するということかと。
無論、このシューズも例外無くお世辞にも剛性が高いとは言い難い部類。
ただ、サイドのFlightwebによる押さえ込みが十分にあり、”ヤワヤワ過ぎてプレイに支障が出てしまう程縒れてしまう”ということは無いかと。少なくとも自分は感じませんでした。

ここで併せて触れてしまいますが、このFlightwebのおかげで超履きづらい!w
上から2段目のFligtwebは従来通りサイドから挟み込む様に配されてますが、それ以下は全て輪っか状に配されてます。
タンの上を通って左右のアッパーを繋いでいる構造で、このFlightwebの長さ分しかサイドが広がらない訳ですが、如何せんFlightweb自体が長く無いのでそんなに広がらないという。
履いてしまえば極上のフィット感なのですが、如何せん足入れし辛いです。
…という、構造がこんななので、甲が高めの人は試着必須です。

インサイド
どうでも良いけど、後足部のクロコダイル型押しが地味に格好良い。
アウトサイド
アウトサイド側では無く、インサイドの爪先の方が剛性が高そうな
シンセティックレザーになってるのが気になる。
問題のFlightwebループ部分。
タンの上を通って1本を共通してるので、如何せん広がらない…。
フィット感は上でも触れた様に甲の高さ等に問題が無ければ、インナーブーティのクッション性・Flightwebによるフィット感・ヒールタブによる踵周りの掴み感によって、抜群のフィット感を得ることが出来ます。
この感覚はKD7以来(個人的にジャストフィットでした)。
ラストは狭め・構造的問題も有って、マッチする幅はあまり広く無いので、必ず事前試着して下さい。

写真で分かり辛いですが、ヒールタブ。
踵の上に1枚クッショを噛ますだけでこんなに良いなんて…
アウトソールは縦・横方向のヘリンボーンの組み合わせ。
XXXの時にも感じましたが、Jordanブランドのラバーは本当に良いですね。
ダスティーなコートであっても高めのスキール音と共にガッツリ喰いついてくれます。

クッションはベースのファイロン+フォアフットにアーティキュレーテッドZoom Air。
よく考えるとJordanブランドはフォアフットにだけZoom Airを搭載することが多いですね。
先日のでXXXIでもそうでしたが、Jordanブランドのデザインコンセプトでも明確にフォアフットでの加速性を打ち出してますし、確かにジャンプする時の踏み込みはフォアフットがメインですし、プレイしているとヒール側にも衝撃は少なからず有る様な…。
…と無策に思えるんですが、Jordan XXXもそうでしたがヒール部分の刳り貫きが地味に効いてるんですよね。
この刳り貫きが吸盤の様な動きをすることで、ファイロンの母材よりもさらに柔らかく吸収してくれる感覚が有ります。
これにより、自分はクッション不足を感じる事はなかったですが、Zoom Airが搭載された反発特性のクッション性を求める方には不足を感じるかも知れませんね。
ちなみにこの刳り貫き部分の感触は踵で感じられるので、これも好き嫌いが出るところかも。

フォアフットのZoom Airは”アーティキュレーテドZoom Air”とのことで、KD 8譲りのあれですね。
9つに割れたエアバッグにより屈曲の邪魔になる事無く、自然に曲がりつつ反発特性が有るという良好な感覚。
フォアフットの感触は、”確かにエアバッグがそこに有る”という感覚は有りますが、Jordan XXXで感じた程強い主張は無く、”地味に盛り上がりがあるな〜”と感じる程度。
個人的にはやはりフォアフットのZoom Airはフロアの感触が鈍ってしまうので若干苦手ですが、控えめな主張なこともあって、これならばごく自然に・意識せずにプレイ出来るので、同じように感じてる方は是非一度試して欲しいです。

アウトソール
センターが横方向のヘリンボーンって地味に珍しいですね。
爪先部分に”家”の文字
ファミリーとの強い絆を表す、CPらしい文字ですね。
そして地味に日本/中国から見たら嬉しい装飾。
という訳で、以下のように評価してみようと思います。

フィット … 9/10
グリップ … 9/10
ベンチレーション … 8/10
クッション … 8/10
コスパ … 9/10
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ALL … 43/50

物凄く良い!
個人的にはドハマりで、ヘビロテして使用するほど気に入ってます!
欲を言えば、もう少しソールが薄い方が好みですが、それを差し引いても自分のプレイスタイルに良くあっているのかなと感じてます。

ただ万人にオススメ出来るかというと、柔らかいアッパーや人によっては不足するクッションだと思うので、センターやパワープレイヤーにはちょっと物足りなく感じてしまうかもしれません。

あとは耐久性がどれくらいかですね…。
構造的な履き辛さのおかげで、履く際に踵が潰れてしまいがちになるので要注意です。

いやぁ失敗した…。無印も履くべきだったなぁ…。
でも、このシューズに出会えたおかげで次回作の楽しみが増えました。
来シーズンも楽しみにしています!できればAEを履きたいので、来シーズンもPlay Offに残って下さい!

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