Air Jordan 11 Retro Low レビュー

過去作品シリーズ!今回はJordan 11 Retro Lowを取り上げて見ようと思います。

以前にも書きましたが、今までJordanシリーズに特に拘りはありませんでした。
それこそJordan XXXを履くまでは…。

Jordan XXXを履き、CP3.IXを履き、すっかり頭がJordanナイズされてしまい、とうとう過去のモデルにも手を出すに至りましたよっと…。
というわけで、特に気になっていたJordan 11 Lowを履いてみました。

”どうせならオリジナルのカットを履けよ!”という声が聞こえてきそうですが、個人的にローカットが好きなもんで、今回も漏れ無くローカットです。Jordanフリークの方へ、土下座してお詫び申し上げます。

さて、このAJ11のオリジナルは1995年というから驚き。まだバスケ初めて無いな…。
今回のシューズは”Retro”、しかもローカットモデル。
この形のローカットは、ハイカットのデザインをそのままにローカットにしたデザインで、この形の11 Lowは96年にJordanが履いたとは言え、市場リリースは2001年と意外に新しめなんですよね。(といってももう15年前か…。)
基本設計は20年前から変わってないので、最新モデルと比較すると流石に歩が悪いかなーとか思ってるんですが、はたしてどうなんでしょう?
さっそく見てってみようと思います。

今回購入したカラーは”Grey Mist”。ジョージタウン大学のチームカラーでもあるので、”Georgetown”とも呼ばれてますね。
ネイビーのパテントレザーにグレーのファブリックのカラーリング+ホワイトで太目の丸紐の組み合わせは、なんかマリンチックにも見えますね。(俺だけでしょうね…。)


にしても、美しいパテントレザー。
綺麗過ぎて、履きシワをつけるのが勿体無い…。
そういえばバッシュにパテントレザーが採用されたのはJordan 11が初だった様ですね。
このテカテカ、当時は目立っただろうなー。

磨きたい…。


ミッドソールの形状に併せて若干の違いはあるものの、根本的にはイン・アウトサイド左右対象。
さて、まずフィット。
シューレースは上でも触れた様に丸紐で太め。バッシュに使用にするには結構珍しい紐です。
レースホールはサイド式。ナイロンベルトをアッパーのサイドに縫い付ける方式は今のFlight Webに通じるテクノロジーですね。

フィット感は、シューレースもとても締め上げ易く、ロックダウン自体は良好かと。
パテントレザーも上半分のファブリックも、今のシューズのアッパーマテリアルに比べると厚く・硬めで、近年の、例えばJordan XXXの様に柔らかめのアッパーにポイントポイントをFlight Webでフィットさせるアプローチではなく、レースアップに連動してアッパー全体を締めあげてフィット感を高める構造。このアプローチは少し懐かしく感じます。
現行の構造の方が軽く・フレキシブルに作れますが、剛性の面での安心感はやはりこちらの方が良いです。どちらを取るか、ですね。

気になったのは、トップラインを止める後足部から伸びるベルトの効果が少し甘いのか、若干踵が遊んでしまいます。
ライニングのパッドも少なめなので、できる限りレーシングで押さえつけようと思ったのですが、締めすぎると食い込んで痛いし、どうにもできず…。
ここら辺、オリジナルカットだったら印象も違うかもしれないです。

紐、太いなー…。
そしてパテントレザーが美しい
内部はシュータンのサイドをゴムベルトで止めてある方式。
インナーブーティの元祖ですね。
足を入れただけの時は現行のインナーブーティ構造の方がやはりフィットする感覚がありますが、レースアップしてしまえば大きく差はないです。
でもやはり、中で遊ばない感覚は、あるとないとでは大きな違いですね。

シュータンのサイドをゴムベルトで固定
クッションはファイロン+フルレングスZoom Air。(ご指摘、ありがとうございました!)
分解された写真を見る限り、Zoom Uptempoのセットアップの様にAirユニットの上に何もない構造ですが、こちらの方が厚めでフロアから少し遠く感じて、ダイレクトに~というよりは少しマイルドにフロアを感じる感覚。

ミッドソールとアウトソールの間にカーボンシャンクは正直あまり効果は感じられず。
シャンクがある割にアーチへのサポートは甘めで、足底に密着してる感覚が今のモデルと比較すると少し希薄ですかね。
なので、足運びもシャンク搭載による遅れることなくくっついてくる感覚が少なく感じました。
今のシューズは大体ミッドソールの上に搭載されていて、この部分をダイレクトに感じられるので、それに慣れてしまってるから余計目に付いてしまってるのかもしれません。

特徴的なアウトソールは前足部下から親指や薬指・小指にかけて、あと踵周囲はヘリンボーン。
それ意外はトランスルーセントラバーの地材。
要所要所に横方向のフレックスグルーブが入っていたり、前足部は足の屈曲に併せてアウトソールを成形してるのもポイントで、すごく自然に爪先を曲げられる…のですが、ここで爪先のパテントレザーとの剛性差が出てしまい、繋ぎの部分を起点にして曲がるので若干繋がりの悪い違和感を感じます。

肝心のトラクションですが、このラバーも良く止まりますねー。
固く・粗めのコンパウンドはUptempoのものによく似てるように感じました。
ただ、オリジナルが同じだったかは残念ながらわからず。
復刻なので、ラバーの材質も変更されてるかもしれませんしね…。
もし、オリジナルも変わらないとしたら、当時としてはとても良くグリップするアウトソールの一つだったんだろうなーと。
昔々Asicsしか知らなかった時代、”こんなにグリップが良いシューズを使わずに、NBAはなんであんなグリップの悪いNikeのシューズばかり使うのか?”と疑問に思ってましたが、とてつもない偏見でした。申し訳御座いませんでした…。

印象的なアウトソールの形状。
いま見ても古さを感じないです。
重量は26.5㎝で381g。
ローカットのカテゴリで見れば若干重めの部類に入るかもしれませんが、それでもKyrie 2 EPと同じ重さですし、ローカットということだけで見ればLillard 2の方が重たい。
ベースのハイカットでも、ファブリックのアッパーでそこまで重量は嵩まないでしょうし、当時としては十分に軽量に分類されたシューズだったのではないかと思います。

ちなみにですが、同じ重さだったKyrie 2 EPの方がミッドカットで足の力を上手く使えるのか、若干軽く感じました。


という訳で、以下のように評価してみようと思います。

フィット … 6/10
グリップ … 8/10
ベンチレーション … 7/10
クッション … 8/10
コスパ … 7/10
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ALL … 36/50

当時を知らない・現行モデルに慣れ親しんだ人間から見た感想ですが、正直今でも十分通用するパフォーマンスを持ったシューズだと感じました。

現行のシューズと比較すると流石に見劣りする部分も有るかなーと思いますので、シビアにプレイされる方には物足りなさを感じるかも知れませんが、自分の様なファンプレイレベルでは少なくとも不満を感じることは粗無いと思います。(踵周りの抑えこみを除く)
むしろ、当時のテクノロジーに触れ、ノスタルジーを感じながらプレイすると言うのは、自分は逆に新鮮に感じました。

そして、オリジナルモデルの発売時から考えれば、もの凄いパフォーマンスを発揮していたシューズだったんだろうな〜と改めて思いました。
そういえば、今年GSWに破られてしまいましたが、今までの最多勝利数”72-10”を達成したのもJordan 11なんですよね。
これ以外のマイルストーンになってるモデルも興味が湧いてきました。そして最新作も!
まずはXXXI!来月が楽しみです!
(海外ではすでにレビューが出てきてるんですけど…。優遇いいなぁー…。)

コメント

  1. 色んなところでAJ11のレビューを見て、最も多い間違いがフルレングスの「ZOOM」エアであるとの勘違いです。AJシリーズでZOOM AIRが使われたのはAJ12が最初で、AJ11はHi・Lo(メッシュベースorHiベース問わず)ともに「フルレングスエア」であり、ZOOM AIRではありませんよ。

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  2. ご指摘頂きありがとうございます;
    早速、修正させていただきます!
    すみません;まだまだ色々なモデルに関する知識が浅く、特に古めのシリーズは知らないことがとても多いので、とても勉強になります。
    もし他にも誤りが有りましたら、ぜひご指摘頂ければ幸いです。

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