Nike Kobe A.D. NXT レビュー

情報としてのポストなのに着用感に触れるという異例状態となってしまいましたが、今回はレビューという形で”Kobe A.D. NXT”を見てみようと思います。

いやー、情報でも書きましたが自分はこのシューズを”ライフスタイルシューズ”と思っていて正直ノーチェックだったんですが、果たして。
では早速。

今回はのカラーはもちろんファーストカラーの”Wolf Grey”。
そういえばKobe A.D.の初期カラーも名前は違えどグレーベースのカラーでしたね。
凄い勝手な憶測ですが、”Fade To Black”で一つのクローズを表し、今後展開されるモデルは徐々にホワイトに向かってグラデーションして行ってくれるんですかね?(あくまで筆者の勘で、間違ってる可能性大です。)


構造ですが、情報でも触れた通りメッシュスリーブ + シュラウドの組み合わせ。
Kobeもついにスリーブに。
スリーブは凄くフレキシブルで、Hyperrev 2016のスリーブに近いです。
他のスリーブモデルはアッパーを兼ねてるが故、ある程度の強度が無いといけないからかと。

足入れし辛いのは他のスリーブモデルと大きく変わらず。ただ、ヒールカウンターが有るだけ精神衛生的に良いです。
踵の抑え込みは左右が少し弱めながら抜け感はなく、個人的には問題になりませんでした。

シュラウドはFlyknitでかなりしっかりした触感のマテリアル。
「ほんとにこれだけで剛性足りるの?」って最初は思いましたが、トゥボックスはしっかり覆われてる&サイドも”きっちり締め上げられれば”想像以上にかっちりで、自分は不足を感じなかったです。きっちり締め上げられれば。

アウトサイド。
シルエットはライフスタイルシューズに見えたんですけどね…。
インサイド。
デザインは粗左右対称と言って過言無いかと。
シュラウド&スリーブな構造。
レースは中で交差してないです。
シュラウドの内側はレースループを兼ねたナイロンバンドが。
TPUヒールカウンターが有るので、ヒールカップ潰す心労が激減。
あとはもう少し左右を抑えてくれれば…。
シュラウドのアップ。
かなりシッカリしてます。
兎にも角にも、フィッティングがこのモデルの肝かと。

サイジングは体感的にKobe11に近く、Kobe A.D.より少し縦横ともに広め。
ロックダウンは「トグルプル」という構造で、なんとも形容し難いので写真でどうぞw
他のシューズで言うシューレーストップの位置に両サイドから伸びたレースが出ており、この紐を引き上げることで”シュラウドを抑えつける”ことによってフィットさせます。
その後、レースロックを下げてホールド完了。レースロックは一応1wayになっているので、思った以上に緩みはしないです。(どっちかって言うと、結構締めたのに動き出したら思った以上に遊びがあったパターンで緩む方が多いです。)
余った紐の処理は若干めんどくせーです。巻きつけるのが。(そして巻きつけた後に調整しようとすると余計にw)

”トグルプル”を摘んで…
下に下げると、シュラウドを抑えてるシューレースに余裕が出来るので
この状態でシュラウドを持ち上げます。
余った紐はここに挟み込んだり巻きつけたりして調整(するらしいです)。
で、何が一番の肝かというと、”シュラウドを抑えつける”という構造故、”左右の幅を調整する方法が皆無”という事。特にトゥボックス周り。
普通?(従来)構造であれば左右・上から足を包み込むことでフィット感を調整してるわけで、左右に対してある程度の調整幅が有る訳ですけど、このモデルでは構造的にそれをすることが不可能です。
なわけで、特につま先周りが広すぎても狭すぎ(ることは無いか…。)てもNGかと。
歴代Kobeシリーズを履いてる方であれば馴染みのあるサイズ感かと思うので、そこまで過度に気にしなくても大丈夫と思いますが、このあたりが特に試着必須かなーと思います。

見ての通り横方向への調整は不可なので、この辺りが合う/合わないの分かれ目になるかと。
クションはルナロンベース+ヒールにZoom Airのインサート方式でセットアップはKobe 11 Eliteと同一。
形状に多少の違いはありますが、踏み心地はほぼ同一。それこそフロアの近さ・前後バランス(粗フラット)も共通。
”素足感”回帰に歓喜(してるのは自分だけですかね…)。
フォアフット部の切れ込みは、正六角形のパターンからKobe A.D.から採用された”カイロ・ペンタゴナル”な五角形を組み合わせた六角形に。
ぶっちゃけこの変更の差は感じないです。元々フレキシブルですし。
底材もKobe 11宜しくシースルーで、シャンク等は無いグニャリも共通。

インサートにファブリックを貼り付けてるのもKobe 11 Elite共通。
形状も激似。
裏側。
切れ込みのパターンはカイロ・ペンタゴナルなパターンに。
体感は余り変わらなかったです。
重さもほぼKobe 11 Eliteのインサートと同じ。
シースルーも共通。
大きな違いはアウトソール。
パターンこそKobe A.D.のフォアフットに採用されているものと粗同じ(NXTは後足部まですべてのジュール)ですが、違いは”ラバーの硬さ”。

今作は少し硬めのラバーで、これまた体感的にKobe 11に似た感触。というか一緒じゃね?って言う程似たグリップ力と埃耐性。(寧ろ若干Kobe 11より体感的には良かったり。)
NBAのクリーンなコートであればもしかしたら前作のほうがグリップ力高いのかもですが、市民体育館レベルのフロアコンディションな自分には明らかな”改善”です。

硬さもが伴ってこそ、後足部のアウトリガーも生きるかと。

ちなみに、情報で少し触れた”アウトリガーを巻き込んでしまう事が有るような…”に関してですが、恐らくちゃんと絞めきれて無かったことでミッドソールがアウトリガーの上に乗ってしまっていた様です。(発生条件が中々掴めてないので、これもあくまで推測ではありますが、体感的にはこんな感じでした。ただ、はっきりKobe A.D.よりアウトリガーの剛性は高いと言い切れます。)

ノジュールが全体に。
パターン拡大。
ノジュールの形状はKobe A.D.とほぼ同じ。
後足部のアウトリガーによる張り出し。
ちなみにヒールのシースロゴはエアバッグにプリントされてるのが透けてます。
最後に重量ですが、26.5cmで353g。
Kobe 11 Eliteとほぼ同じで、Kobe A.D.よりほんの少しだけ重量増です。


という訳で、以下のように評価してみようと思います。

フィット … 7/10
グリップ … 9/10
ベンチレーション … 7/10
クッション … 9/10
コスパ … 7/10
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ALL … 39/50

すみません舐めてました…。
シルエットこそキワモノに見えますが、このプロダクトは正真正銘”Kobeのエッセンスが盛り込まれたパフォーマンスシューズ”でした。

NBAでは相変わらずKobe A.D.の着用者の方が多く、むしろNXTが履かれてるのはM.Smartが履いた1回くらいしか見つからなかったですが、個人的にはKobe A.D.と比較するとこちらの方が”Kobeシリーズ”らしさを感じました。(だからこそ余計に”なぜNBAで履かれないのか”がちょっと気になりつつ。フィッティングにどうしても癖が有るのでその辺りですかね?)

出来れば、アッパーをA.D.のままソール周りをNXTにしてくれたら”ぼくのかんがえたさいきょうのこーびー”が完成する様な。(戯言です。真に受けないで下さい…。)

とは言え、これまでのKobeシリーズを履かれてる方にはおそらく気に入ってもらえると思いますので、是非一度試してもらいたいです!…と言いつつ、今後のNikeデザインにちょっと不安を感じつつ。。。
明らかに”出戻り”感が拭え無いんですよね…。(Kobe 10 → 11のインサート方式回帰の時とは訳違うかと。)
R.Westbrookが”Jordan 30.5”を履いてるのと同一にしてしまうのは流石にあれですが、今後のモデルは一歩タイミングを置いて見てみる必要が有りますかね…。

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