Nike Hypershift レビュー

発売から大分経ってしまい既に旬を過ぎてる感満載ですが”Nike Hypershift”を見てみようと思います。
地味に気になりつつもなかなか履く・書くタイミングが作れなく、ここまで伸び伸びになってしまいました…。

それはさて置き、このHypershiftですが、今シーズンから新たに追加されたHyperシリーズの1作で、割とNBAでも着用者が多いモデルですね。(意外にビッグマンが多い。)

フォアフットにZoom Airを搭載してるのに名前に”Zoom”は入ってないし、EPなのかJPなのかよく分からんでず…。開発されたバックボーン等の詳細もちょっとわからなかったですが、結論から先に言ってしまうと”Kobeシリーズの様なフレキシブリティーとフロアフィールを持ったシューズ”です。私、大好物。
ただし注意点として”サイズ選びは慎重に”…。

では早速。

カラーウェイ云々は…まぁ特別なカラーではないので置いときます。
ホワイトをベースにブレイズオレンジを各所にあしらったカラー。


今回は重量から触れてみようかと。
というのも、十二分に軽量では有るんですけど見た目の割には少し重量あって、26.5cmで344gとKobe A.D.と粗同じ。
見た目の構成からもうちょっと軽いのかなーと想像してたんですけど、そんなことは無かったです。いや、でも軽いんですけどね。

ぱっと見もうちょっと軽そうに見えるんですけどね。
構造はシンプルにスリーブオンリー。
表面はEMによく似たファブリックのマテリアル。
スリーブのウレタンもあって、思っていたより厚くシッカリとしたアッパーでした。
重量のメインはこの部分ですね。

不足しそうな箇所にも、アウトソールを巻き上げて対処していたりFlywireを用いたりと、意外に剛性感も有りつつフレキシブルな履き心地。

インサイド。
アウトサイド。
このアウトソールの巻き上がり、結構効いてます。
特別履き辛くは無いです。
ヒールタブを掴んで突っ込みましょう。
鬼門はフィット感。
マイサイズ購入で自分は縦・横のサイズ感は問題無し。縦は丁度よい捨て寸ですし、横幅もEPらしい少し余裕のある履き心地。(人によってはちょっと広い位)
自分にとっての問題は”高さ”でした。

ホールカットなモデルであればレースアップに併せてサイドのアッパーが足を巻き込むようにしてある程度調整出来るわけですが、フルスリーブではそれは構造的にできず。
その為なのか、シューレースホールがアッパーを貫通させており、レースアップに伴って余ったアッパーが織り込まれる構造(仕様?じゃない気もしますが…。)なんですが、正直この状態でかなりキツめに締め込んでも若干プアなロックダウンと言わざるを得ず…。
このあたり、KD 9のようなレースパイプの方がもうちょっとカッチリ抑えてくれた気がします。

ある程度甲が高い人の方がフィットに関しては評価高いのかなーと思いつつ、そうでない人(自分を含め)は、スリーブ内のスペースを上手く殺す必要が有りそうです。(ちなみに、若干窮屈ですがソックス二枚履きの方が自分は具合良かったです。)

ちなみにシューレーストップのFlywireはヒール側を回り込んでいて、レースアップに伴ってヒールのフィット感が増す!筈!…なんですけど、アッパーの方が効果が出る前に閉め上がっちゃうので特に効果は感じず…。
Flawierを直接紐で締め上げてしまう方が効果高かったです。(常用するとFlywireが切れるかもしれませんので、オススメはしません!)
ヒールパッドは形・サイズ共に良好なだけにちょっと悔しい所。

自分が締め込むとこんな感じでアッパーが折れ曲がってしまいます…。
これで本当に履き方が合ってるのか分からず…。
シューレーストップのFlywireはヒール後ろを回ってます。
非固定なので、Flywireだけ引っ張るとちゃんと連動してるんですけど、
効果が出る前にアッパーのほうが先に締まってしまう…。
ヒールパッドは肉厚ですし、形・位置も申し分無いです。
ただ、ロックダウンの影響でヒールの掴みはあと一歩欲しい所。
ミッドソールはファイロンベース + フォアフットのZoom Air。

エアバッグはI.Thomas PEのトランスルーセント越しに見るに、Zoom Live等に使用されてる細長のエリアが狭い物が入ってる様です。
エアバッグの主張は極めて少なく、クッション性重視!な方には少し物足りないかもしれませんが、個人的にはこちらの方が自然なフロアフィールなので好みです。

ベースのファイロンは薄く・少し硬め。でかつ、バランスもフラット〜弱後ろ足より。
アウトリガーや、アッパーより張り出した後足部のミッドソールによる接地面積の広さから来る安定感の高さも個人的には好印象。

アウトソールのパターンは…なんて形容しましょう?トウモロコシ並に敷き詰められたブレードパターン?

ブレード単体で見るとそこまで硬くないですが、高密に敷き詰められてる・一部繋がってる等もあって、パターンが縒れる等無く安定して高いトラクションを発揮してくれます。結構埃に対しても強め。(最初見たときは止まれるのか不安でしたが…。)
ポイントポイントで密度・アングルが違うのもちょっと面白いなーと。

パターンは敷き詰められたブレード。
ラバー自体は柔らかめながら、縒れなど無くグリップも良好。

フォアフット部の拡大。
場所によってアングルと密度が若干違う。
という感じで、以下の様に評価してみようと思います。

フィット … 6/10
グリップ … 8/10
ベンチレーション … 7/10
クッション … 7/10
コスパ … 9/10
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ALL … 37/50

コスパ高い!
個人的には本当にこれで十分。足に合えさえすれば・・・。

定価でも13,500円、セール時は1万円内。パッケージングやマテリアルの魅力は確かに少ないかもしれませんが、逆に余計な物が無いが故の軽量・フレキシブル性は個人的には十二分な魅力に感じます。
特にガード・スピードプレイヤーの方には一度トライしてもらいたい程のオススメ出来ます。
(ビッグマンやパワープレイヤーには剛性・クッション不足になるかもですが、冒頭でも書いたとおり、NBAでは地味にビッグマンがよく履いてるんですよね。)

いやー、Nikeのローエンドモデル、侮れないです。(というフラグを立てて今回は終えたいと思います。)

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