361° Shadow Blade (Jing Feng) レビュー

今回も本当にバッシュアジアさんお疲れさまでした!
ご尽力によりアジアブランドの購入障壁がかなり下がっており、本当に頭の下がる思いです!

というわけで今回はバッシュアジアさんに前回入手頂いたバッシュ、”361° Shadow Blade(Jing Feng)”をレビューしてみようと思います!

Anta・Peak・Li-ning等と比べてNBAでの着用者も少なく(というか、昔K.Loveが履いてた以降自分は見かけてない気がします。)、展開されてるラインナップもそこまで多く無いところから見るに、ブランドとしてはまだそこまで大きくないメーカーなのかなーと思っていて、(だからこそ面白そう!と自分は感じる変人です。)今はCBAで活躍する、J.Fengや最近ではS.Marburyと契約するなど今後どんどん勢力を拡大していくであろうブランド!…という勝手な推測を展開してみます。
(何より他メーカーよりデザインがかなり好みなんで、個人的に今後も注目していくのですけども。)
ちなみにこのブランド、読み方はそのまま”361 Degree”とのことです。(余計なお世話)

さてさて、これまでアジアブランドはAnta・Li-ningのシューズを履いてきた訳ですが、361°はどういったシューズ何でしょう?では早速!

今回選んだ(選んでもらった)カラーは黒基調の”Home”。
何故”Home?”、実はこのモデルはJimmer Fredetteのシグネチャーモデルとして発表されたシューズ!…なんですけど、現在プレイしている上海シャークスのチームカラーと言う訳でも無いんですよね…。なんだろう…。(確かに前に黒基調のジャージだった事も有る様ですけど…。まぁ格好良いからいいんですけど。)


構造はフルスリーブ + 補強アッパー。

てっきり履き口のソックス素材(というかソックスその物)なマテリアルのブーティに補強アッパーを重ねた構造と思ってたのですが、実際はポイント毎に切り素材が替えられてるという細かい仕様。
例えば、履き口とUカットの下部分が伸縮性の有るアッパー素材ですが、補強アッパーの下は網目の荒く、伸びに対して強いサーフェスが配されてます。

補強アッパーは何でしょう?
感覚的にはNikeのFlyWeaveに近い手触りのファブリック。(手触りは近いですが、あそこまで細かい網目では無いです。)
シッカリとした厚みもありますが伸びに対してシッカリとした剛性を持っているので、これだけでも切り返し不安は無いかと。

力の掛かるインサイドは更にフューズ的な素材を1枚重ねて補強。
アウトサイド側は踝下から小指の上らへんまでを覆う様にTPUフレームを配してる等、しっかりデザインされてるなーと。
補強アッパー部分はブーティに完全縫い付け。

シューレースホールはブーティとアッパーの間に通されたナイロンバンドで締め付ける構造。

レーストップの位置からお分かりの通り、このモデルのロックダウンはさながらローカットです。

アウトサイド。
TPUフレームに”OLIGR”の記載があるんですけど、
テクノロジー関連が調べても見つからない…。
インサイド。
カーボン柄をプリントしたフューズアッパーがシッカリ支えてくれます。
サイジングは縦・横共に若干大き目。このモデルは逆にハーフサイズダウンでも良かったかもしれません…。
なかなか試着出来るシューズではないので、サイズ選びは慎重に…。

「えー、もうマイサイズで買っちゃったよ…」ご安心を!
ソックスをもう1枚重ねてみましょう!

また、このシューズインソールデザインなのか内部構造なのか、アーチサポートが粗皆無なので、アーチサポートのあるインソールと合わせるとさらに良いかと。
(ウレタン系ではなく、TPUフレーム付きのカスタム系と組み合わせるのが吉かと。)

フィッティングに関しては、サイジング部分でご推察の通り全体的に甘目に。(ハーフダウンであればもうちょっと良かったはず…。)
若干アングルをつけてセットされたナイロンベルト、決して悪くないんですけど最下段部が締めこんでくとどうしてもアッパーが余り気味に…。個人的にはこれが何より致命的で、足幅細めの方はこのスペースをどれだけ上手く殺せるかでこのシューズの見方が変わってくるかと。

中側部はロックダウンもシッカリ効きますし、後足部はパッド配置・厚みがかなり凝られていて、踵から踝下のスペースを上手く殺してくれるので、この辺りはむしろ良好。
(寧ろ後足部のパディングは他メーカーも少し見習っても良いくらい!)
…ただ、前足部の抑え込みの弱さのせいで、若干前にスライドする感覚。このせいで折角良いパディングなのに効果半減…。

レースホールなナイロンバンドは出口付近で縫い付けず、フリーにしてもらった方がさらにダイレクトに押さえつけることが出来、もうちょっとスライドを抑え込むことが出来たのかなと。
それかCPシリーズの様にイン・アウト通してループ状にしてしまう、とか。
(ただシュータン部分にクッションは何もないので、本当に”足を締め上げる”になりますが。)

シューレースホールは左右ナイロンベルトを締め付ける構造。
写真でも若干最下段のアッパーが余ってる…。
アングルがつけられてるのは好ポイントなんですけどね…。
後ろから。
シルエットは本当にスリム。
外付けヒールカウンター等はないですが、剛性はしっかりしてます。
踵部分のパッド。
構造的に中から全体像が撮れませんでした…。
このパッド、かなり良い仕事してくれます!
ただ、前足部がスライドさえしなければ…。
クッション性は少し固めですかね。

文字通り”シッカリとしたウレタン系”という感じで、触った感触はBounceフォームを少し硬く・もっちりさを少し無くした感じ。

結構厚めで実装されてますが、こと衝撃吸収能力は少し弱め。
着地のショックは結構ダイレクトに来ますので、人によっては「硬すぎ!」となるかもしれません。
特にヒール部分は「一番厚いから…」と油断してヒールから着地するとかなりのショックが骨に来ます…。
このダイレクトさは好みの別れどころになるかと。
(個人的にはこのくらいの硬さの方が実は足が疲れなくて良かったり…。着地はもちろんフォアフットで!)

バランスは弱前傾。
ダイレクトなソール周りの影響・ミッドソール下のプレートのおかげで反りも良いので(クリアなプレートの下にうっすら平織りが見えるので、おそらくカーボン素材)、ガンガン加速していける感覚。
ただ、ここまでスピードが出しやすいとアーチサポートが無いのが結構辛い…。
足裏の疲れがここ最近履いたシューズの中で一番辛かったのも事実です…。
(また、フィットの影響で急激なストップがちょっと怖い…。何とかスペース殺さねば…。)

トラクション性能は十分。
ラバー自体は格子状に成形されているものの実際に設置するのは横方向に伸びたブレードのみなので、全体的な設置面積・有効角度は少な目。
ただ、ストッピングパワーはちゃんと稼げてるので、不安なく切り返し出来ます。
ただ、埃の影響が結構出やすいラバーなので、定期的に掃除して維持していく必要はあります。

アウトーソール全体。
(裏面まで格好良い…)
フォアフット部の3本のフレックスグルーブのおかげで…という効果はあまり感じないです。
パターン拡大。
格子状に成形されてはいるものの、実際に設置するのは横方向のブレードのみなので、設置面積としては狭い。
ただストッピングパワーはちゃんと有りますし、横方向切り返しも自分としては不安無いです。
重量は26.5㎝で379g。
そういえば、あまり競合しそうなフルブーティニットなモデルを履いてきてないので、単純比較が難しいですね…。
Kyrie 3(373g)より若干重い位ですけど、この辺りは正直誤差の範囲かと。
強いて挙げるなら、前回履いたアジアモデルなLi-ning Speed 3があのボリューミーさでトントンくらい。(あっちは26.0㎝でしたが、おそらく26.5で出すと同じくらいなのではないかと。)


ということで、以下の様に評価してみます。

フィット …  5/10
グリップ … 7/10
ベンチレーション … 7/10
クッション … 5/10
コスパ … 8/10
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ALL … 32/50

正直に言うと、スコアでみると決して高い数値では無いです。
ただ、個人的にはあまりネガティブに捉えて無かったり。

そりゃパフォーマンス的に、他のシューズの方が良い・自分に合ってるというのはやはりあります。
ただ、「サイズをシッカリ合わせる」&「カスタムインソールでアーチサポートをフォローする」だけで簡単に競り合えてしまうレベルにあるなとも感じるんです。
つまりベースとしてはかなりシッカリしているなと。
逆に言えばそれだけで最大手と同じ土俵で十分戦えてしまえそうだなと。

まだまだ十二分に伸びしろのある振興アジアメーカー、今後どういったモデルになっていくのか、個人的にはまだまだ期待してます!
(そして、何より格好良いのでまだまだ履きます!それこそ”最大手”よりw)

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