皆様、明けましておめでとうございます!
今年もまったりと更新していきますので、宜しければ皆様どうぞお付き合い頂ければ幸いです。さて、2019年1作目。
満を持して登場した”Under Armour Curry 6”をレビューしてみようと思います。
シリーズ6作目。個人としてはCurry 3以来のCurryシリーズです。
Curry 4は入手タイミングに恵まれず&価格高騰に付き履けず、Curry 5はローカットから少し離れていたことから見送る形となった為、2作空いた上での評価となります。
今作もローカットですし、個人的な好みとしてローカットよりミッド・ハイカット寄りなのは変わらない状況ではありますが、なぜ今作を買ったか。
それは単純に格好良かったから!です。
サイドから見たデザインがなんかこう…言い表せない格好良さ(語彙力)で、色味も含めてドンピシャだったんです。
というわけで久々のローカット&Curryシリーズ、早速見ていってみましょう。
今回のカラーは”Fox Theater”。
GSWの本拠地、カリフォルニア州オークランドにある劇場がモチーフとのこと。
この劇場、ちょっと調べてみたんですが凄く歴史の深い建物なんですね。
1928年に建設され、1965年に一旦は閉鎖されたものの2009年に校舎兼劇場として復活を成し遂げた…と。
この歴史も含め”再生と希望”の象徴として、また今シーズン限りでGSWの本拠地移転に伴い、最後のシーズンとして街のランドマークをモチーフにしたとの事。
夜の闇(ブラック)に煌めくFOXシアターのネオン(オレンジ・イエロー)をイメージした配色が個人的にはドンピシャな好みです。
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ネオンの色味から「あぁ、確かに」と想像出来るからリーリングになってるかと。 https://images.performgroup.com/di/library/sporting_news/78/c3/under-armour-curry-6-fox-theater_1hgw2qoj7uhav1f082ihfewjch.jpg?t=998736720&quality=80&w=780 |
ブラックを基調に、後足部にかけてせり上がったネオンイエローなシャンクと所々に散りばめられたオレンジが特徴的なアウトサイド。このサイドビューにヤラれてしまいました…。
シューレースホールとしてコードを使用。
このコードは足上部を囲う様に甲から踵まで一周繋がってます。
インサイドはシンプルながら、こちらもオンレジの差し色が効いてます。
個人的には、ミッドソールが底面に向かってオレンジのグラデーションになってるのが萌ポイントです。
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このサイドビューが本当に格好良い。 |
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インサイド。 ミッドソールがキレイ…。 |
構造としては”The ソックス”で、全面ニットアッパーで足入れするだけで密着感のあるタイプ。
履き口・タン部分が良く伸びるのと甲の高さもそこまで低く無いので、ソックス構造の中では足入れし易いです。
ラストは縦横共に少し広めで、Twitterでも書かせてもらいましたがHovr Havocを基準に26.0cmで購入したものの、個人的にはちょっと広すぎました…。もうハーフ落としても良かったかなぁ…と。
一応Under Armourさんも試着期間あるので、出来るのであれば試着した上でチョイスして欲しいところ…。(ただ、相変わらずの競争率なので試したときには売り切れてそうなのが悩みどころ…。)
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履き口びよーん。 |
良くも悪くも「ガチッ」っとしたロックダウンとなりますので、これは好みの別れ所になるかと。
サイズ大きかったのが幸か不幸か自分はソックス2枚履きでの運用が一番安定しました。紐が喰い込んで痛かったので…。(このパターンのときって皆さんどうやって履かれてるんですかね??Curry本人はサポーターが間に入るので痛くないだろうし、似た構造のKDは殆ど締めてないので参考にならないし…。)
ヒールのパッドはしっかりしていて踵の収まりが素晴らしいですし、踝下のスペースも上手く殺されていて、抜け感は殆ど感じず。
トゥボックスは厚めのニットかつ、力の掛かる爪先や親指上は更に1枚レイヤーを追加。
中足部のサイドはニット+フューズ仕様で、しっかりとした剛性感のあるアッパー周り。
これらを総合して、ジャストサイズをチョイス出来ればカチッとしたフィーリングを味わえるかと。
カッチリ感を更に引き上げる為に、オーバーラップに通し直すのがオススメです。
コードタイプのシューレースホールはレースアップのタイミングテンションが逃げやすいので。
ちなみにシューレースホールに利用されてるこのコード、各レースホール間は連動しておらず、独立してます。
締め上げに応じて他のホールポイントを引っ張ってくれる事はなく、ヒール側も引き付けてはくれませんので悪しからず。
調べてみた感じ、連動してたのは紐を通すことはない踝下と踵の部分のみでした。
(が、故にTwitterに上げた「あんな事」をしてみた次第でした。)
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ヒールパッドもしっかりで収まりが良好。 |
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レースホール間は独立してます。 ヒール側は縫い付けられてるので分かり易いですね。 |
Twitterに上げた「あんな事」。 ヒールも引っ張ってくれるので、割と個人的にはアリでした。 ※自己責任でお願いします。 |
まず根本的なラストデザインとしてアーチは高め。人によっては馴染むまで足裏痛いかもしれないです。
かく言う自分も最初は痛かったです…。ただ自分自身そこまでアーチ低い方では無いので数分で慣れる事が出来ました。
インソールは低反発系なフォーム素材。履き馴染むと足裏のスペースが殺されてフィット感が増していきます。
(…そういえば、履いて違和感だったんですけど、インソールが爪先側1~3mm程届いてなかったんですけどこれは個体差だったんでしょうか…。)
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インソール表面。 ちょっと滑りやすいフィニッシュです。 ヒール部分にはオークランドに捧げた10thのモチーフ。 |
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裏側。 低反発系のフォーム材。 アーチ部分にカットが入ってるのがわかるかと思いますが、アーチサポートが結構高く張り出してます。 |
「爆発的な反発力と無重力感」という唄い文句ですが、正直な感想としてはしっかりとした腰のある硬めのフィーリングと評したいです。吸収というより弾性。
Zoom Airの様な空気緩衝と比べると反発は今一歩劣るものの、フォーム系の中では反発特性の強い乗り心地。不意な踵着地などの衝撃も上手く往なしてくれるので、けっして「硬すぎる」とはならないかと。ただそれでも”ダイレクト”なフィーリングなので吸収特定を好む人からするとやはり硬い部類に入るかと。特にMicro-Gの様なウェットな乗り味を好む人からすると大分硬い印象を感じると思います。
乗り味で気になったのは、同じHOVRを採用してるHOVR Havocとのフィーリングの違い。
あちらはもう少しだけ、ほんのちょっとだけ硬い乗り味だったんですけど、これは表面に実装してる網目の密度の違いですかね?Curry 6の方が網目が荒いヘキサゴンパターンのメッシュなので逃げが多いからかなと。
(ただ、だとしたらHOVRというマテリアルの仕様がいまいち掴めず…。フォームをメッシュで包む構造全般を言うんですかね???)
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HOVRフォームのアップ。 このグラデーションキレイ…というのは置いといて、ヘキサゴンなメッシュがフォームを覆う構造。 |
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ちなみにこちらがHOVR HavocのHOVRフォーム。 密度の濃いメッシュで覆われてるのがわかるかと。 |
立体的にデザインされたミッドソール。
アーチの高さを出してるインサイドと踵部分までせり上がったアウトサイド。
特にミッドソール+巻き上がったシャンクによるヒールのアウトサイド側の安定感の高さが抜群で、広く取られたソール幅も相まって特にディフェンス時に下がった時に踵の踏ん張りの強さがピカイチ。
ここに体重を乗せてフォワード(前進)する時もレスポンシブで機敏に動けます。
ソールのバランスがフラット~弱後傾なのもこの特性を使いやすいポイントかと。
後ろからのアングル。 アウトサイド側に巻き上がっててるミッドソールが特徴的。 |
右下は気にしないでください。 見て欲しいのはミッドソールのエグリ。 アールをつけると剛性も上がるし美しいですし。 |
ラバーは比較的柔らかめで粘りが強めのグリップ。
…ただ、こちらもTwitterで報告させて貰いましたがラバーの特性なのか細かいホコリをとても拾い易い様で、比較的キレイなコートに持ち込んでもなかなか本領を発揮させ辛いトラクションでした。(寧ろ自分のプレイ環境だとキレイなフロアの方がこの特性が強かったです。)
そして、パターン自体が細かいのもあって手で拭ってもトラクションが回復し辛かったです。
最適なグリップを維持するには出来る限り細かくクリーンな状態を維持するのが良いかと。
ただ、決してこのラバー自体が悪そうという訳ではなく、おそらく夏場はキュキュッとスキール音上げて止まってくれそうなラバーなので、冬が故のトラクション低下を受けやすい、と纏めさせて下さい。
フォア・ヒール共に切れ込みの入ったパターン。
この切れ込みによって動きやすさが…というのはあまり感じず、根本的にフレキシブルな乗り味です。(”やわやわ”という訳ではなく、シャンクによって中足部の追従性は結構高め。)
海外レビューを見ると複数人が「アウトソールが剥がれた!!!」となってる模様なんですけど、今の所自分はその被害にあってません。(「剥がれた!!」な人の画像見ると外コートでも使ってそうっぽいんだけどなぁ…。)
但し、想定以上のトラクションが掛かった場合にどうしても切れ込みが入ってる部分はエッジが立ってるので、このエッジを起点に剥がれてしまうという可能性は無きにしも非ずかと。この辺りは考慮して薄くても良いのでグルーブ入れても切り込み部分はラバーで覆って欲しかったかなと言うのが個人的感想です。
(これから先、特に夏場はグリップ力上がるので十分にお気をつけ下さい。)
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アウトソール全体。 サークルとクロスを合わせた密の濃いパターン。 所々に切れ込みが。 そういえば、こうやって透かしで見るとHOVRフォームはメッシュが覆ってないポイントが有るんですね。 |
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パターン拡大。 各パターンが細かいので、細かい埃が落とし辛く…。 |
26.0cmで325g。履いた感じめちゃくちゃ軽いです。
特に軽かったCP.3 IX AEよりも重量として軽い。
ということで、以下の様に評価してみます。
フィット … 8/10
グリップ … 8/10
ベンチレーション … 8/10
クッション … 8/10
コスパ … 7/10
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ALL … 39/50
自分はCurry 3以降なので間違いなくアップデートに映った訳ですが、4・5と履き続けた方から見るとどう映ってるんでしょう?
それはさて置き、純粋にローカットプロダクトとしてみた場合の完成度はとても高く、良いモデルである事は間違い無いと評したいです。
個人的にはCurry 3より遥かに良い。(Curry 2は思い出補正も合って敵わないですが…。)
戯言ではありますが、敢えてタブーを犯してみようと思います。今回のシューズは
KD10アッパーのKobeシリーズに乗ってるみたい
と表現してみようかと。(Disではなく、本当にフィーリング的に。)
フラット~弱後傾寄りの乗り味でかつ幅広く取られたヒール周りの安定感。
それでいて、クッション材を用いないシュータン+ニットによるダイレクトな密着感とロックダウン感が組み合わさり、個人的にはこの表現が一番しっくり来た訳です。
それぞれが完成度として高いモデルなので、本当に他意は無いです。
これらの組み合わせが好みの方には本当にドンピシャなプロダクト、と表現して締めくくらせて頂こうかと。
…さて、以下は本当に蛇足レベルの内容をつらつら書かせて貰えればと。(本当に読み飛ばしてもらって問題無い内容です。)
ここ最近台頭してるオールスターなPGって結構ミッド・ハイカット寄りのシューズが多い気がしてます。特にシグネチャープロダクトを持ってるプレイヤー陣。
でも、プロダクト全体でみた場合ローカット着用率の方が高い気しますし、現に各社ローカットのラインナップを増やしてる傾向を感じます。(先日のAdapt BBもローカットでしたしね。)
その中でも特筆したいのはS.Curryと個人的に大好きなD.Roseのお話。
怪我によるキャリアロスは置いといて、両者共に共通してるのは同い年の30歳でかつどちらも足首周りに不安を抱えるプレイヤーということ。
でもプロダクトとしては、足首がフレキシブルに動くローカットへ除々にシフトしていくS.Curryと、初作から一貫してガチガチの足首固定を好むRose。
各々のプレイスタイルが全然違うので好みが全然違うのは当たり前なんですけど、果たして最適解はどちらにあるんでしょうか???
…というくっそくだらない疑問を呈して、まとまり内形で締め括らせて貰います。
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