Nike kobe 1 Protro レビュー

さぁ、やっとここに辿り着きました。
購入したのが1/22、もう5月も終わろうとしてますね…。
この間ちょいちょい履いて履いたものの、他のモデルのレビューを書く等でなかなかガッツリ履く時間が作れませんでした…。
なんとか整理が付き、ようやくコイツと向き合う時間が作れました!!

というわけで今回は”Nike Kobe 1 Protro”をレビューしてみようと思います。

Kobe 4 Protroのレビューでも触れましたが、私はオリジナルを知りません!!
だからこそ、何も前情報が無いからこそ”Protro”の売りである「現代のパフォーマンスに合わせたレトロモデル」という部分をフレッシュに見させて頂ければと。
満を持してリリースしたProtro、現行モデルとバッチバチで戦って貰います!!

今回チョイスしたカラーは”81 Points”
…まぁチョイスしたと言うか、このカラーまで入手すら出来なかったというのもあるんですけど、これだけはなんとか確保したかったんです。

何度か書かせて頂いた通り自分がバッシュ探求のルーツとなったのはKobe 8 Systemが有ったからこそであり、その後Kobeを深く調べていく中でそのメンタリティに強く惹かれていったんです。
そして、このKobe 1 Protroはリリースされたカラーそれぞれに強いストーリーが宿っていました。
その中でもこの”81 Points”は今尚打ち破られていない1ゲーム最多得点数第2位を記録した時のカラーリング。

そして、その記録を樹立した1/22に記念してリリースされたこのカラー。
シンプルなLAL Homeのカラーですが、このカラーに宿ったストーリーは自分の中で一番重たかったのです。


ではまず外観から。

何度も言い訳させて貰いますが、自分は当時バスケットボールから離れていましたので当時のトレンドもあまり詳しく無いです。

このシューズを履いて記録を樹立したのが2006年…えーと、自分が高校の後半の時代ですね。
…ん?にしては随分クラシックな見た目をしているなーと感じたのが正直な感想でした。
でも当時リリースされたバッシュを見てみるとまだレザー基本でしたし、ファブリックマテリアルはまだあまり主流じゃなかったんですねー。
まだまだ自分の歴が浅いもんで、逆に新鮮に見えますし豪華にも見えます。

デザインとして特徴的なのはカットが入った&巻き上がったミッドソールと足首周りかと。
ミッドソール部分に関しては、同時代にリリースされたZoom Lebron 4が似たデザインしてるのでその当時のデザインエッセンスなんですかね。
アキレス腱周りはカット入。
あぁ…、当時のデザインストーリーを読み返してみたいです…。
薄くて申し訳無いです…。

アウトサイド。
レザー主体のアッパーとポてっとしたシルエットにクラシックを感じます。
巻き上がったミッドソールが更に特徴的。
インサイド。
 こちらはシンプルな見た目。
インサイドの後足部と爪先の補強部分のレザー仕様が違うのもポイント。
切れ込みの入ったアキレス腱周り。
これもワンポイント。
タン部分のこちらは本革とのこと。
では堪能してみます!

内部はハーフブーティ。
レースホールはトライアングルのパーツで補強されているのが特徴的。
トップはブラパーツなので初めて使う時はぶっ壊れないか不安だったんですけど、強度はしっかりしてました。

Flywire等は勿論無いのでシンプルにアッパーで足を包む構造。
レースアップするとトライアングルのパーツ下部にかなりテンション掛かってるのが外側からわかるので使い続けると伸びてしまわないかちょっと心配です…。
結構な期間使えたんですけど、アッパー全体を引っ張ってもいるので今の所極所的な伸びは見受けられないです。

ラストは細長。
購入手続きの不手際により普段よりハーフ下げたサイズを入手した訳ですが、自分にとってはこれは結果オーライでした。(26.0cm)
横はジャストで縦が良いくらいの捨て寸くらいに収まりました。

…ただ、全体的なフィットに感に関しての評価は正直あまり高く無いという結果に落ち着きました。

まずアーチサポートは用意されておらず、本当にフラットで足底の密着感は低め。
まぁぶっちゃけこの辺りはサードパーティ製インソールでどうにでもなってしまう部分名なのでそこまで致命的ではないです。
クリティカルなのはアンクル周りのサポート。

中~後足部にかけては柔らかいレザー故レースアップで結構密着してくれてますが、それでもちょっとプアかなーという印象が有ります。
それでいて、後足部からアンクルにかけての上方向のサポートが更に1段と物足りない感じがどうしても気になったんですよね…。

踝下のスペースは少しプカプカ。これは時代的に立体的なパッド配置があった訳ではないのでどうしようも無いと思いますが、足首~アキレス腱周りもここまでスペースが生まれてしまうのはちょっと…。
ギッチギチまで締めてもこの特性はあまり変わらなかったので足首周りが結構フリーになってしまいました。
若干自分の足首が細すぎる感も否めないんですけど、この辺り含めて最近のモデルと比べてしまうとやはり最新モデルの方が1枚上手だなと。

アッパーのレザーは高級感高いですが、正直最近のファブリック・ニットモデルとあまり変わらないか更に柔らかいかなーと言う印象。
前述の通りFlywire等のオプションが無かった時代なので、サイドステップ等でどうしてもちょっと外側に逃げる感じがありました。
自分でこれでしたので、自分よりフィジカルが良い方だと更に物足りなく写ってしまうかもしれないです。

ヒール周り。
パッドは薄めながら踵上部はしっかり引っかかりました。
アキレス腱部分はちょっと物足りなかったです…。
フォーム + フルレングスZoom Airのセットアップ。

フォームに関しては言及が無いので詳細がわからず。
フィーリング的にはPhylon > これ > Lunarlonという感じの硬さに感じました。(Phylon自体も幅が有りますが…。)
…まぁそれは一旦置いといて。

兎にも角にもこのモデルで一番気になっているのは”フルレングスZoom Airが奢られた”事に有ると思うんです。
…ですが、正直個人的にはそこまで良い印象には映りませんでした。

ひとまずシンプルに表現すると”クッション性がありながらとてもフレキシブル”というのが自分の評価でした。にしてもちょっとフレキシブル過ぎるかなーと。

解体記事を見る限り薄めのZoom Airユニットがインストールされてる様ですが、感触的にはそれ以上にクッション性が表に出る(反発感が低い)印象。恐らくこれはベースのフォームが柔らかく、反力より吸収の特性が勝ってしまうからかと。
Zoom Uptempo Vの様なフィーリングを想像してたんですけど、正直ちょっと肩透かしを喰らってしまいました。ふにふにします。

また、カーボンシャンクも思った程効いてないか中~後足部にかけての追従性が少し低めの印象。
これらも含めてちょっとダル目に写ってしまったというのが個人的印象でした。
吸収特性を好む人にはドンピシャかもしれませんが、自分にはちょっと物足りないかなというのが正直な感想でした。

ちなみにインソールのフォア & ヒール部分にちょっと固めのフォームが配置されておりこの直下のレスポンスはそこそこ高いので、インソールが全てこの材質だったらちょっと違ったかもしれません。
もしくは底材に硬めの材質を1枚挟んでくれてたらもう少しレスポンスが良かったかなと。

1作目だからか、バランスは近年のKobeモデルらしい弱後傾では無くフラットに感じます。

パンチングされたインソール。
ごめんなさい、調査不足により表面の都市の意味を調べる事ができませんでした…。
フォア&ヒール裏はしっかりとした材質。
ベースは軽く柔らかめ。
広範囲にインストールされたカーボン。豪華です。
…ただ、追従性としてはそこまで高く無かったかなーという印象です。
アウトソールはヘリンボーンをメインにKobeらしい蛇の鱗のようなパターンを組み合わせたパターン。
ラバーの特性としては柔らかめながらドライなフィーリング。
よく粘ってくれるんですけどスキール音は立たない感じのラバーでした。

細かいホコリにはちょっと弱いかなーと言う印象。
ワックスが効いてないフロアコンディションが悪いところだと少し不安あるかもですが、壊滅的に破綻してしまうわけでも無いので個人的には問題無しと思ってます。

どちらかというとクリティカルなのはアウトリガーかなと。
フォア外側に広く張り出しており接地面積を稼げてます。この位置は勿論巻き上がったミッドソールの位置な訳でとても安定感が高そう。高そうなんですけどね…。
ベースのミッドソールが柔らかいからかこの張り出したアウトリガー、実は外足荷重を掛けた際に折れ曲がってしまう程プアでした…。
自分でこれだったんで、もし自分より体格勝る方だと…。とういわけで、安定感という面でちょっと不安が残ってしまったのが印象的でした…。

アウトソール全体。
横方向ヘリンボーンをメインに鱗のようなダイヤカットを加えたパターン。
パターン拡大。
ラバーの特性はドライでスキールは立ちづらいです。
張り出したアウトリガーがどうにも物足りなく、接地面積は結果的に狭めに…。
最後に重量。
26.0cmで434gでした。
どうなんでしょう?最近のファブリック多用なモデルと比べると確かに少し重めでは有りますが、オリジナルがリリースされた当時(まぁマテリアルがそもそも違う感は有りますが…。)の中では軽量の部類なのでしょうか?
そうじゃないにしても、直近だとasicsのGEL TRIFORCE3とほぼ同じ、Rose 7より軽量なので、古いモデル=重すぎるという事は無いですし、自分もそこまで感じなかったです。


ということで、以下の様に評価してみようと思います。

フィット … 5/10
グリップ … 8/10
ベンチレーション … 6/10
クッション … 8/10
コスパ … 7/10
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ALL … 34/50

正直に書かせて貰いました。

NikeとKobeが”Protro”と謳ってリリースした以上素直に・ガッツリ現行モデルと比較すると決めていました。

自分をこの世界に引き込んでくれ、バスケにおいても競技に取り組む姿勢としてイニシエイトしてくれたのは間違いなくKobe Bryantその人でした。
それ故、自分の中でこのProtroシリーズの1stプロダクトだったKobe 1 Protroというのは、これまでKobe 8 Systemから引き込まれて以降愛用させてもらっていた自分にとっても特別なモデルで、このシューズの評価にはできる限りの時間を使い、それを持って現行ラインナップと戦わせると決めていたんです。それが最大の敬意かなと。

 はっきりと申してしまいますと、正直さすがに現行モデルと比較してしまうと分が悪いと言わざるを得ないと思います。

いや、そらそうですよ。当時のマテリアルを踏襲すればどうしてもファブリックメインな今のシューズと比て重くなりまし、基本設計が古く剛性も稼ぎ辛いです。
そしてKobe自身がKobe 4で求めたようにローカットがメインストリームになりつつ有る昨今に足首の動きが制限(される事を嫌うユーザーから見ればマイナス)され、そしてそれをマイナスとして見る風潮の中ミッドカットシューズというのはそれだけでマイナス要素になりかねないです。

そしてこれらを総合しても現行モデルと比べようとすればやはり限界があるかなと言うのが個人的な結論となりました。

ただ!

パフォーマンスシューズとして見れば確かに物足りないかもしれないですが、Kobeがこれまで築き上げたキャリアを踏まえた上でのセレモニーモデルとして or Retroモデルとして見た場合には間違いなく豪華な仕様でありで、タウンユースに使っても快適なシューズである事は間違いありませんので、もしKobeが好きな方であればキャリアのマイルストーンとしての1足、いかがでしょうか?

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