Nike KD Trey 5 VI レビュー

いやー、まさかのタイミングで出会ってしまいまして…。

はい!おまたせしました!
皆様の興味のないモデルのレビューでございます!
というわけで、今回は”Nike KD Trey 5 Vl”をレビューさせて貰います。

試着時点でお伝えしたとおり、個人的にはフィーリング悪くなく実は地味に興味があったモデルではあったんです。

ただ、店舗に置いてあるサイズはどこも26.0cmが最低ライン…。
「ちょっと縦が長いよなぁ…」とか思いつつ横目で見てました。
月日は経ち、フォロワーさんがお台場のアウトレットでWhy Not Zer0.1 Lowが販売している情報をポストしてくださった事もあり、当時Why Not(ry のサイズ迷子になってたことも有って、「もしかしたら地元のアウトレットにも!!!」と思って行ったのがキッカケでした。
…まぁ、Why Notは無かったんですけどね。

途方にくれながらカットBOXを眺めてた所、25.5cmのこちらがラスト1足で鎮座している状況…、「これは行くしか無い!!」という事で購入に至りました。はい。
(えぇ、ものの見事に心理的リアクタンスにやられたわけです。)

ま、まぁ国内の店舗流通してる中でもなかなか見かけないカラーでしたし、オールグレーは私の大好物でもありますので結果オーライということで…。

では早速!!…と言いつつ、上で既にカラーを宣言してしまいました…。

今回チョイスしたカラーはウルフグレー基調のアウトソールがホワイトのカラー。
これ、自分の周辺ではあまり見かけなかったんですけど、これを店頭で見てしまったらもしかしたらサイズ合わなくても買ってたかもしれないです…。
だって、なんか綺麗なんですもん…。


KD Trey 5 シリーズ、うーん、他のセミシグ程あまり話題に上がってこないんですよね…。

例えばKobeで言うVenomenonシリーズ、例えばLebronで言うSoldierシリーズ。
これらに関しては割とメインラインとの比較に上がってきたり、ガッツリなガチ使用でもあまり悪い評価が出てこないシリーズに仕上がってると思うんです。
方やKD Treyシリーズ…。
ほとんど履かれないのか、レビューでもあまり見かけない、というより見向きもされていないという…。

まぁ、今作履いても「まぁ、そうだよな…」って感じなので特に不満が有るというわけではないんですけどね…。
シリーズとしては6作目で、7作目もリリース。メインシグは12作目に来ているというのに…。
まぁこれは好みの差だろうと思いますので、一概には言えないんですが…。


はい、気を取り直して肝心のシューズを見ていってみようと思います。

アッパーはメッシュとファブリック。
ファブリック部分の…なんていうんでしょう、このスウェットのような風合いが個人的には可愛くて大好物です。
トレードマークといっても過言では無いストラップが甲部分に。

それ以外は…特に触れること無いっす!!!

アウトサイド。
トゥとヒール部分のファブリックマテリアルが可愛い…。
ストラップは内→外。
インサイド。
トゥガード以外は割と対照的。
構造はなんとびっくりハーフブーティでも無いアッパーとタンのみというシンプルさ。
そしてタンは付け根が縫い付けられているだけ。左右はシューレースホール分しか幅が無いという簡素シンプルさ!

…というのも含めて肝心のフィッティングはというと、”The ダイレクト&プア”

まず根本的なラストは横が細く縦が長め。(なんかここだけシッカリKD)
店頭で26.0cmまでしか無く、購入を躊躇してたのはこの為。ちょっと縦が余りすぎてしまうんです…。
とはいえ、ここからさらに25.5cmだと実際に使用してみるとちょっとジャストすぎる感もありつつ…。
自分でもギリ履けてるレベルなので、恐らく合う人は限りなく少ないんじゃなかろうかと…。

このラストの問題をクリアしていれば、レースアップによるフィットは割と快適。
トップ以外はレースループで締め上げるとシッカリ追い込めるので、アッパーがシッカリと足に密着してくれるフィーリング。
トップのレースホール含めてこの部分の角度は自分的には割と最適でした。

ヒール部分もシッカリ踵が引っかかってくれるので抜け感も無し。

ガバッ。
割とボリューミ-ですしシッカリ引っかかるので、抜け感無いです。
最上段以外はレースループ。
すごく締め上げやすいです。
ただし!
正直に言ってしまうと「密着はするがプア」です。包み隠しもしません。

まぁ想像に難くないっと思うんですけど、きっちり締め上げられるもののアッパー自体が華奢なので剛性感は皆無。それこそバレーシューズを履いてる様なフィーリング。
(あ、自分は諸事情によりバレーシューズも持ってます。)
バレーシューズは横方向に対してのスタビリティが必要無いのでこの辺りで軽量化を図るモデルが多いんですけど、割とそれに近しいフィーリング。
トップラインのウィングがこの軟さなことも含めて想像してもらえるとわかりやすいかと。

「じゃあ、それに対してのストラップか!」って思うじゃないですか。
ぶっちゃけそれでも”不足”に変わりなく…。
というのも、ストラップ自体もネオプレン的なマテリアルでぶっちゃけ伸びがある感じ。
故に、留めた際のフィット感向上はありますが”抑え込み”に関しては正直役不足。

要は”アッパー周りフニャフニャ”なんです。これがこのモデルの評価の別れ処になろうかと。

せめてこのストラップとウィングがフューズとかを用いてカチッとしてくれたらもうちょっと良かったのかなぁーと…。

グニャ。
ソール周りもフレキシブル…というか本当に最低限の仕様で、Zoom Evidenceラインと対して変わらない構成。

フォアにZoom Airをインストールされたファイロンベース。
シャンクは無し…と思うんですけど、底材を触ってる感じ結構シッカリしてて、フォア直下~後足部にかけて遅れてくるような事は無かったです。
(とはいえ根本的にベースアーチが低く、足が疲れてしまったのはありますが…。)

フォアズームのフィーリングはアウトソール側の張り出しと言うより内側の主張がちょっと強めですかね。

インソールはプリント無し。
よく見るグレーの低反発系フォームの物でした。

底材。
写真でも分かる通り、黒い部分の硬さがシッカリしてるのか、後足部の遅れは特に無し。
表面。
何もプリント無し。
いつもの低反発系ソール。
ただ、このソール周りで有りながら個人的に嬉しかったポイントは前&中足部のアウトリガー。
これがシッカリ役目を果たしていて、シンプルな構成ながらしっかりとした安定感もあって、外側に捲くられてしまうという事は有りませんでした。
エントリーラインながらこの辺り不安無く踏めるのは高ポイント。

アウトソールは波上のヘリンボーン基調にフォアのアウトサイドがサークルパターン。
ソリッドラバーはしっかりフロアを掴んでくれて不満無し。

ただ、この時期の評価はかなり難しいですね…。逆に湿度で滑っちゃったりするんで手放しに高評価して良いのか…。(汗とかで濡れてしまうとツルッと行きます。)
冬場も様子見てみたい気もしますが触った感じ割と粘るラバーなのと根本的にシューズが軽いのもあって慣性的に楽なのも有って、オールシーズン特に問題は感じないかと。

このアウトリガーのお蔭で切り返しの不安は無いです。
この辺りの造形をエントリーラインに持ってきてくれる辺りは流石。
アウトソー全体。
基本は波状のヘリンボーン。
拡大。
フォアアウトサイド部分だけサークルパターン。
最後に重量。
25.5cmで293.5g。ハーフアップしたとしても恐らく300g弱。
レビューしてきた中では間違いなく超軽量モデル。
同じサイズで!って言うとUA Spawn Lowが同じサイズでしたがそれよりも30g程軽いという結果に。


ということで、以下の様に評価してみます。

フィット …  7/10
グリップ … 8/10
ベンチレーション … 8/10
クッション … 5/10
コスパ … 8/10
-----------------
ALL … 36/50

うん。「万人にオススメできるモデルでは無い」です。

まず根本的にクッション性を求める方には全く向ませんし、剛性を求める方にも然り。
でももしこの軽さとダイレクト感を求めるならば悪くない選択肢になろうかと。
特にKobe 8やHyper Rev 2015の様なフィーリングを求める方には割とご満足頂けるかも。
ただ、どっちのモデルにも圧倒的に完成度という面で負けますが…。

いや、まぁ「この価格帯のモデルに何を真面目に評価してるのか」と言われてしまえばそれまでなんですけど、個人的には”ピリッと刺さる武器”を持ってるモデルに映るんですよね。
自分は割と結構気にいってて、軽いって「一歩が早い」んですよ。
例えばフルスピードでドライブ仕掛けてる最中でも、ステップ位置を変更して切り替えしたりとかができるのもあって、自分にとってやはり”軽さ”は圧倒的アドバンテージに映るんです。(もうちょっと脚力つければ?っていうツッコミは無しの方向で…。)
チープ故ダイレクトなクッション性もそのままレスポンスに跳ね返ってくるので、結構侮れないんじゃないかなーなんて思ったりします。

という訳で、自分のようにドライブスピードで勝負する様な方はいかがでしょう?ってところに着地してみようと思いますです。


…そういやこれって”KD”のテイクダウンなんですよね??
にしてはメインシグと大分かけ離れている様な…。
KDシリーズは8以降フルレングスZoomを採用し、どちらかというとクッション性の強みが出てるイメージなんですが、にしてはそういった色味は感じられず…。
どっちかって言うとセットアップ的にPGのテイクダウンと言われてしまった方がしっくり来る様な…。

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