【コラム】「武学」のススメ 3

第3稿!このエントリーが最後となります!
長々お付き合い頂きありがとうございます;

でも、ここまでの内容、特に”ニュートラルポジション”だけでもバスケのプレイにおいてかなり強力な武器を手にしていると思いますよ!

最後のエントリーは武学さんのシグネチャームーブになりつつあるハーフコートショットに関してのレッスンを公開させて貰います。
では行ってみましょう!

これだけ読みたい?

それは甘いです。というのもこのエントリーだけを読んだだけで利用出来る程簡単じゃなかったからなんです。是非前のエントリーも踏まえた上でトライしないといけなくなる筈です。

さてどんなカラクリが潜んでるんでしょうか?



さて、ここまで”体全体のストレッチ””ニュートラルポジション”を会得された皆様にお伝えするのはあのハーフコートショットに関してです。
…と、その前にまず”シュート”に関してちょっとだけ整理してみましょう!

まずバスケットボールにおけるシュートというのはざっくり”ワンモーション””ツーモーション”の2つに別れます。

・ワンモーション
ディップ状態から体の連動を使い、ボールの慣性も用いながら流れる様にボールをショットする方法。飛距離を出しやすい。
ワンモーションのシューターとして有名なのはSplash Brothers(CurryとThompson)やHardenなんかが該当します。

・ツーモーション
ディップ状態から体の連動を使うのはワンモーションと同じですが、頭上付近で一度セットさせてからショットする方法。
一度セットすることでボールを定位置でホールドできるので崩れ辛い。
ツーモーションシューターはRay AllenやLebron、KobeやJordanなんかもそうですね。

実はここにはもう一つ重要なファクターが存在しています。皆さん既に重々承知かもしれませんがそれは再現性が高いか否か
シンプルな話、自分のリズムで・いつもと同じ動きでショット出来るか?というファクター。

これはNBAやバスケの歴史や自身の持つフィジカル・プレイスタイルによっても大分違ってくる話でもあったりして大分深いのですが、今現在に置いての話をするとロングレンジのショットが増えるに連れてどんどんマークがきつくなってくるのに対して”さらなるロングレンジ”を求めたCurryと”巧みなステップを利用して自分のコンフォートエリアを作る”Harden、両選手においてもディフェンスとの距離を取るという観点からとても重要視されてるのが”再現性”にあると思っています。
(反面的なお話ですがJordanやKobeのショットがツーモーションなのはもっと近いエリアではありますがチェックも厳しい状況下に置いてタフなジャンプを強いられる状況下でショットの安定性を高めた結果と自己解釈しています。フェイダウェイなんかの技術もこれに当たりますね。)

…話が飛躍しました。
整理してみると薄っすら見えてくるかもしれませんが、今回のクリニックに置いて…というか武学を用いたショット(最適化)というのは、

・効率よくボールを遠くに飛ばす
・再現性が高い

この2つに集約されてくる訳です。
これを今回のクリニックでは以下の説明を受けます。
正直、これをもってシュートフォームの見直しを実施するのは一考有ると思いますよ。


■シュートはパス

「なるほどね。」

というのが自分の素直な感想でした。
確かにこれまで似たようなワードは聞いたことがあります。というのは繊細なシュートタッチに置いて力みはマイナスファクターでしか無いから「もっとリラックスしたモーションで」という意味合いで。
でもクリニックではガチでリムに対してパスをしますw

いや、よく考えてみて下さい。
普段のシュートフォームとパスのフォーム、どちらがボールを遠くへ飛ばすことができますか?というお話。おそらく後者の方が多い筈です。
それもその筈、そもそも体の使い方自体が違う筈。
慎さんの認識…というが武学をショットに適用するという事は”このフォースも活かしましょう!”っていう話なんです。それだけ飛ばせるならなんでショットにこのフォームを適用しないのか?という事です。

という訳でパスの練習です。
もちろんニュートラルポジションを意識してのモーションチェック。
ここで重要なのは体の連動を強く感じること。
前述のニュートラルポジションでも触れましたが、正しい姿勢は地面からの入力と自身の持つフィジカルを最大化する事が出来るという事。
これを用いて強く・早くパスを出す様に、しっかりとモーションチェックしながら実施してみて下さい。


■ジャンピングフォースをボールに乗せる

次なるステップはコチラ。もうお分かりですね。
ジャンプ、自分の体重を持ち上げる脚力ってメチャクチャ強いですよね。これを利用する。一節によると”脚力は腕力の3倍”です。これを最大限活かしましょうというお話。

利用方法はとても簡単。

  1. ボールを持ったままその場でジャンプを繰り返します。
  2. ジャンプの上昇と合わせてディップ ⇨ リリースをしてみます。

この時ボールが一番軽く感じるタイミングでボールを放ってみましょう。入らなくて良いです。
これを繰り返しながら飛距離を伸ばしていく感覚を掴んでいきましょう。

ショットに関してワンポイント。
リリースポイントも実は最適化が出来る余地が有る様で、

  1. 頭の後ろで腕を組む。
  2. 上下に動かして、一番リラックス出来る位置を探す。
  3. リリースする手とは逆の手を肘に当てる。
  4. そのままリリースする手を展開してみる。(リムに向けて手を伸ばす)
フィニッシュがこの辺りを意識するのがオススメとの事。



■再現性

さぁこれが最後の仕上げです。皆さんもうお分かりですよね。
これらのファクターを安定して毎回利用できればロングショットも可能という訳です。
ただし!これが一番難しい。
もちろんジャンプにおけるリフト量が変わればタイミングは若干変わりますし、それを体に覚え込ませる必要があります。
しかし逆にこれを体得するとびっくりするくらいのシュートレンジを入手する事が出来ます。その方法は反復有るのみ。ガンガンボール飛ばしましょう!

あ、但し1点だけ安定性向上のTipsも教えて頂きましたのでコチラも併せて。

  1. 頭の後ろで手を組む
  2. その状態で腕を前後してみる
  3. 一番肩甲骨が弛む状態を探す
  4. その位置で利き手とは逆の手で利き手の肘を抑える
  5. そのまま利き手を伸ばしてみる
この時手を伸ばした位置がリリースポイントとしては最適な位置になるとの事。
もちろんボールのアーチやリリースのポイントは人それぞれ違うので、この辺りは試行錯誤必要ですよ!




如何だったでしょうか?
ハーフコートショットの絡繰り凄くシンプルなもの。でもこの体得というのはとても難しいですが、これからもっとバスケを上手く成りたいという方であれば練習して損は無いと思います。
(実はこれ意外にもドライブにおけるレクチャーもありましたが、それはまたの機会に…)

ここでちょっと持論を持ち出してもっと深い思考をさせてもらえればと。
実はこのクリニックを受講した上で自分的には「シュートとパスはやはり別物」かなと感じた次第。いえ、これは決して否定したい訳ではなくて人それぞれのフィジカル・骨格、プレイ状況を考慮するとこの辺りに落ち着くんじゃないかなという感想なんです。
というのもやはり自分の中ではパスのリリースとショットのリリースはモーション含めてやっぱちょっと違っていて、無論パスフォームのみに絞って最適化を進めて行けばそっちに寄っていく可能性はありますが、これまでキャリアやプレイスタイルってどうしても崩しきれない部分があり。
そういったファクターを持ちつつ、今のプレイに落とし込むと別離した方が自分にとっては最適かなと感じたい次第。

実は慎さんにそれを踏まえた質問をし、例えば「どの距離からもワンモーションですか?」という問に対して「近距離ではツーモーションでも打ちます」との事でした。
様は自分にとって最適な方をチョイスすれば良い訳です。
ロングショットではこれらを最大に生かしたシュートレンジの拡大を、ペイント付近ではツーモーションも用いた安定性の高さを。
この辺りしっかり分けて練習されるともっともっと高いプレイにつながると思いますよ!と纏めさせて頂ければと。

もちろん分離するにしてもこれまで書かせて貰ったストレッチとニュートラルポジションは忘れずに。(ショットに置いては正中線。これは本当に大事ですよ。安定性がぐんと引き上がる筈です。)

この休みの期間、思った様にバスケ出来ない悲しい状況ではありますが、家でも出来るトレーニング、この期間を使ってライバルと差を付けましょう!!!

という感じで3回に渡って埼玉クリニック(ニュートラル祭り)の様子とメニューを書かせて貰いましたが如何だったでしょうか?
最初に書きましたが、自分も自分なりに身体操作という分野を勉強してはいたのですが本当に甘かった…。今回の内容だけでも身につけるだけでとんでもない武器になってきますし、特にニュートラルポジションなんかはトレーニングにおける効率すら変わってしまうレベルの内容だと思っています。(だからあんなに口を酸っぱくトレーニング系カリキュラムで”姿勢”を強調される訳ですね…。)

今回プログラムの公開を快く引き受けてくださった慎さんに多大なる感謝と共に、是非この公開を元に習得頂けたら幸いです。

最後に。
時は3/14。当日はえれー寒かったです。深谷市の気温は8℃との事。
皆さん冬にバスケされてるわかると思いますがと体育館ってもの凄く冷えますよねー…。
え?写真を見て気付いた?そうなんですよ…。
実はこの全行程、全て裸足で実施されました。


ええ、私は思いました。

「やべぇ。この人、マジの変態だ…。」

以上、長々お読み頂きありがとうございました😂。

コメント