asics GELBURST 23 GE レビュー

なんだかんだ買ってしまう1足。

asicsに関しては未だに賛否両論が自分の界隈では有る様で…。
正直自分の足に合っている・フィーリングが合っている、「好きな物を履く!」で全然良いんです。想定された足型・体重・動き方、千差万別なので合う合わないがあって当然なんです。
何度も言いますが自分はasicsのモデルは全然嫌いじゃないです。
確かにフレキシブル。確かにクッション性は他メーカーに劣るのかもしれません。
でも自分が履いた時に気持ち良いプレイができる。これは間違いないのです。なので今も買うのです。

はい、話が反れてしまいました。
というわけで、今回は”GELBURST 23 GE”をレビューしてみようと思います。なんだかんだここ最近のシリーズは毎足買ってしまってる様な…。

ぶっちゃけ、
asicsのモデルはソール回りが2~3シリーズ継続して流用されるので自分の中でもあまり優先順位が高い訳ではないんです。
「じゃあなぜ?」って話ですが、今作はアッパー・シューレースラインの変異が大きく、ラストに合いやすかったからというのが購入理由でして…。この辺りは後述。
では早速!

今回はGEカラーの中でもオーソドックスなホワイトベースのグラフィックモデルをチョイス。
控え目ならしっかりとデザインが盛り込まれ、ターコイズが生える1足。
色々なコラボ含めてここ数年デザインに関してはかなり頑張ってる印象!いい傾向です!頑張れ!!!


まず外観から。
正直シルエット的にはあまり変わり映えしないかと。この不変的なのがasicsのモデルというか、だからこそ選択される所以かもしれないですね。自分としてもラストやフィットに関して安心感を感じるのは確かです。
特にソール周りを継承したシリーズものは楽にチョイスできます。

基本的なコンポーネントも変わらないのですが、前作とデザイン的に大きく違うのはアンクル周りのレザーパーツの配置とレースライン、それとタイガーストライプ。

アウトサイド。
大きく配置されたタイガーストライプが目を引きます。
インサイド。
プレーンですがアンクルを覆うレザーパーツを配置。
まずアンクル周りから。

ここで前作の写真を持ってきますが、実は前作はアウト・インともにヒール側から伸びたパーツをシンメトリーに配置しています。
それに対して今作はアウトサイド側のレザーをカットし、ファブリックのままに。
これにより全体的にフレキシブルな特性になるわけですが、過度に逃げ・屈曲しすぎない様に大型かつTPUなタイガーストライプを配置したというのが個人的見立てです。

ファブリックも結構違っていて、今作は前作比若干薄めなのかよりフレキシブルなフィーリング。足なじみよく動きやすいは動きやすいですが、個人的には前作のカチッとしたフィーリングも好みです。


一応前作写真も比較として載せておきます。
イン・アウトともにアンクル部のレザーが対照的に配置されてます。
もう1点のシューレースライン。
今作はインサイドからアウトサイドにかけて斜めに配置されました。
それプラスαで最下段・2段目のアウトサイド、3段目・4段目のインサイドがナイロンバンドによるレースループを採用。

斜めアングルのレースラインというのは各社結構やってる手法で、足の甲の骨による起伏、この頂点を起点にしたもの。

レースホールの変更は、従来のレースホールでは点でテンションをかけてアッパーを引っ張る形になりますが、今回のナイロンバンドでは面で受けることができサポートエリアが広がる、というわけです。ワンポイントにもなりますし。

さてさてこれらを総合してのフィット感。
やっぱり明らかにGELHOOP V10以降にラストの変更が入ったと思います。
若干縦が長めなので今回もハーフダウンをチョイスしピッタリ。横幅も変な広さもなく爪先部も低め。細足民でも普通に履ける様になりました。
…故にそれ以前のラストに慣れてる方からするとタイトに映ろうかと。
幸いにも各スポーツ用品店での取り扱いがありますのでしっかり試着して決めましょう!

レースアップするとアングルがついたシューレス故の独特なフィーリング。
真っ直ぐなレースパターンでは均等に左右をホールドする感覚になると思いますが、アングルがつくことでアウトサイドを特に強く引っ張り、広いエリアを伸ばす傾向へ変化することで密着感が増す感じです。
これによりつま先部分の外側含めて広範囲のアッパーを引っ張ってくれる状態になるので突き出し動作などのブレが個人的には減った感覚を味わう事ができました。

アングルのついたシューレースホールというのは絞め上げた時の形状も独特になりやすいんですよね。
asicsの基本ラストではもともと爪先部分が尖がった形状なんですが、今回のフィットにおいては特にギリシャ型の足型にピタリとはまる形になろうかと。

アングルのついたシューレースパターン。
そういえば挑戦はあるもののあまり定着はしていないんですよね…。
ただやっぱりこの細いシューレースは見直した方が良いと思うんですよ…。
もしくはシューレースホール事態の見直しを…。
どうしても細いシューレースはレースホールに強い負荷がかかるので広がりやすく、現に5回程の利用で若干広がり、10回程利用したところで粗楕円に…。この辺りもうちょっと強化して欲しいところ。これはこのまま耐久性に関わりますからね…。
するする絞めあがるのは嬉しいんですけどね…。

内部はハーフブーティー構造。ヒールパッドも従来通りのパッド薄めの構造。
でもこの辺りのフィットに関しては研究されてるのかあまり不満を感じないです。

ハーフブーティー構造。
ヒールパッドも従来通りで、ボリューミーということはないですが抜け感もないです。
インソールはいつものパンチングされたSpEVAフォームのもの。
今回はインソール側にポツポツ糊も無く剥がすのはとても容易でした。
製法におけるフィニッシュの紐をインソールに貼り付けられる事もなく、インソール交換も想定した作り方に変わったのでしょうか?

ソール周りで一番変わったのは底材ですかね。
ヒール部分のSpEVA 45フォームを除いたという事は調べる限りでは無さそうでしたが、今作はファブリックのみに。
個人的な感想ですが、今作の方がミッドソールのフィーリングを感じやすいです。本当に若干ではありますが…。

いつも通りのインソール。
違いは接着されてない事。
これは素直に歓迎できます。
asicsのインソールって造形もしっかり作りこんではいるのですが、やはり変えたい派です。
前作に搭載されていた底材のクッションはキャンセル。
個人的にはこちらの方がダイレクトで動きやすいです。
ミッドソール周りのセットアップは前作と変わらないので割愛で…と言いたいのですが、前述のとおり底材カットの効果か余計にダイレクトなフィーリング。

人によっては「クッション性が足りない!!」になるかもしれないですが、特にヒール周りの吸収と反発は自分レベルのフィジカルにおいては特に不満もなく。
フロアは選びますが相変わらず圧倒的なトラクションを生かした切り返しが可能です。

GELBURSTシリーズだけ未だにSpevaFoamを採用してますが、個人的にはやはりこちらの方がレスポンシブで好みです。

あ、ただ1点だけ。
クリティカルではないんですが、底材のフォームがキャンセルされた事でマスクされていた部分が出てきたのか、今作ではちょっとフォア部分が下がる様なフィーリングを感じたのが気になるポイント。
プレイしてて気になるわけではないですが念の為。

アウトソール全体。
この辺りは共通なので割愛。
パターン拡大。
最後に重量。25.5㎝で361g。
同じサイズの22 GEは379.5gだったんでだいぶシェイプされましたね。


ということで、以下の様に評価してみます。

フィット …  8/10
グリップ … 10/10
ベンチレーション … 7/10
クッション … 8/10
コスパ … 9/10
-----------------
ALL … 42/50

スコアとしては”22 GEと変わりません”と評価します。もともと高評価出してましたし。
というのも、ツーリングを流用したモデルの評価って実は初だったんですね。

asicsはツーリング…ミッドソールのセットアップを継承して2作続けて出してくることが多いのです。
それはもちろん研究・開発費の兼ね合いももちろん有ろう事と思いますし、個人的には別にネガティブでもなんでも無いです。

で初めて体感した感想としては”これは新作ではなくMC(マイナーチェンジ)という事。
いえ全然有りだと思うんです。

「アッパーはフレキシブルになりつつシェイプもされて完成度を高めた。
レースホールの位置を見直してフィットを最適化した。」
うん、確かに。という感じで性格違いレベルです。例えるなら二卵性双生児。

試着したうえでフィーリングの合う方をチョイスされるのがおすすめの選び方かなーと思います。幸いにもasicsのモデルは市場流通が多く、店頭でもシリーズが被って並ぶことも珍しくないので。(そして前作はセールへ…)

もう一度言います。これはリファインではありません。
少なくとも自分はこれをリファインとは感じませんでした。
ただasicsのユーザーの中にはその”不変性”がチョイスの要素でもあると思っていますし、各シリーズ毎に一貫した”キャラクター”を維持してくれています。
が故に安心して買える。(※ラストが変わったのは除く)
自分もなんだかんだ買ってしまう理由はここにあり、これはこれで一つのセールスポイントだろうなと。

「若いころはasics一辺倒だったから別ブランドへ…」というそこのあなた!
もしよければ一度手に取ってみて貰えないでしょうか?
以外な伏兵が待ち構えているかもですよ??

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