ANTA KT 3 レビュー

アジアブランド2連続!
今回もバッシュアジアさんに代行頂き、購入しました!

ということで、今回は”ANTA KT 3”をレビューしたいと思います。

いやー、めちゃくちゃ履きたかったんです!KTシリーズ!
”KT 2”の高評価を受けて「KTシリーズ、いつかは!」と考え、(金銭的に)迷うこと早3ヶ月。
KT 3のファーストリリースを横目に見つつ、チームカラーがリリースされたこのタイミングに思い切って代行をお願いしました!では早速!

今回入手したカラーは”Home”。
もちろんGSWのHomeジャージカラーな1足。
因みに私、正直申しますとアンチGSWだったり。(もちろん好きなプレイヤーもいますし!)
いや、決してチームとして嫌いという訳ではないんです。
ただ、ゲームバランスが崩れてるという風潮があまり好きじゃないのと、その起点(として悪目立ちしてしまった感が有る)となってしまった背景がどうしても受け入れきれないというのが個人的に解せないというところ。
(そして”強すぎる”とアンチ魂が沸き上がるという天邪鬼ポリシーも有り…)

…はい、という私情は置いといて、ブルーをベースにしながらホワイトを基調としたすっきりとしたカラーリング、個人的には爽やかで気に入ってます!


構造は中~後足部にかけて切りかけの入ったスリーブにアッパーを重ねるというオーソドックスな構造。
アッパーは”A-Web”という最近主流のニット系。「乗るしかない!このビッ(ry」(古い)

手触りは、うーん、どちらかというとPrimKnitに近い感じ。
ただナイロン系のベースにニット素材を重ねる構造故、単体でも結構合成はそこそこ高め。
(故に、他メーカーがニットオンリーで勝負してるのとはちょっと土俵が違うとも…。)

前~中側部はアッパーとスリーブの間にFlight Webライクなナイロンバンドを通し、レースアップに合わせてこのナイロンバンドで密着&抑え込む構造。

インサイド。
The ニットなディティール。
アウトサイド。
こちらも目立った装飾などはなく、ニット素材によるシンプルな見た目。
ストラップは後ほど。
スリーブとアッパーの間に這わされたナイロンバンド。
アングルもFlight Webに近い。(でも間違いなくこれが一番効率の良いアングル)
アッパー側から。
出口で縫い付けはされてないので、締め付けに連動してちゃんと効果発揮します。
アウトサイドのANTAロゴ。
個人的にはもうちょっと遊んでも良いと思うんですよね。
ベタ塗りだと逆に安っぽい印象になってしまうので。
この辺りチームカラー以外の方が良い感じ。
サイジングは基本マイサイズで大丈夫かと。
欲を言えばハーフダウンまでフィッティングしたうえで選びたかったところですけど、なかなか試着の難しいモデル故、その辺りはある程度の踏ん切りが必要かと。
今回も自分はマイサイズ(26.5cm)を入手しましたけど、個人的には良い感じでした。

ラストは良くも悪くも”レギュラーラスト(若干細め)”という感じで、細身な自分には少し横幅の余裕ありますけど、あくまで自然に指が広がるレベル。縦幅も本当に自然な捨て寸レベル。
足幅広めな人からすると「窮屈」にもなりそうなラストなので、広め自負な方はハーフアップでインソールorソックスで調整が良いかもしれません。(自分は手持ちのソックスの中で厚めのものをチョイスして履いてます。)

シルエット的にも、フォアフットはタイト過ぎない良い塩梅。
ヒール回りの収まりも良好。
ヒールパッドもかなり工夫されて配置されており、踝下のスペースを上手く殺してくれてます。
自分の踵が小さいせいか左右に若干の余裕ありますけど、ハイカット故後足部回りの固定感もあって抜け感というものは殆ど無く、安心して踏んで行けるかと。

ただ、その要の上から3段目の黄色いレザー部分の剛性がかなり怪しい所…。
5回程の利用でかなりシューレースホールの穴が広がってきてしまってるので、アッパーより・アウトソールよりこの部分の寿命が先に来て履けなくなってしまいそうな予感が…。
この辺りはもうちょっと継続して様子見てみる予定。
個人的には、補強目的でも良いのでここにもナイロンバンドを通しておいて欲しかったところ。

このモデルのシンボリックなアンクルストラップ、これを付けることで確かに剛性と足首回りのロックダウンは上がります。(外せばもちろんフレキシブル)
…が、3段目のレザー部分が飛んだ時の力を抑えられる程ではないと思うので…。
因みに、アンクルストラップの下側の張り出しはかなり抑えられてますけど、それでもやはり屈曲部に重なる部分で、曲げた時に「折れ曲がってる」な感覚はやはり有ります。
ホック部分が屈曲の邪魔をすることは無いので、個人的には付けてない状態の方が好みでした。(ただこれだとKT 3と気付いてすらもらえないジレンマ…。)

このヒールパッドの配置は素晴らしい。
文字通り”スポッと収まる”感覚。
左右に若干余裕有りとは言え、
張り出したミッドソールがヒールカウンターになってくれて抑えてくれるので、
”ブレブレ”ということは決して無いです。
内側にはTPUフレームも通ってますし。
因みにアウトサイド側には目立たないようにK.Tサイン。
この黄色レザー部分の剛性がかなり怪しいところ…。
ホック部分は屈曲位置を避けてるので、ここが痛いということは無いかと。
”GSWマーク大丈夫か!?”と思いましたけど、ちゃんとパートナーシップ結んでたんですね!
(まぁ看板プレイヤーが在籍してますしね!)
ミッドソールは少し固めで”反発特性のある”ウレタン系マテリアル。
ただ、踏み心地はあくまで”柔らかめ”。

それは、底材にクッション材を1枚重ねているのと、インソールが厚めで吸収特性が高いからかと。
おそらくですけど、特にインソールの柔らかさ・沈み込みで少しサイジングに変動があるが故、オーバーラップを仕様としてカチッと抑えることを狙ったのではないかと。
スリーブ・アッパー共に特に伸びる感じではないので。
(ただ、個人的には締めづらいのでアンダーラップに通し直してしまいましたが。因みにアンダーラップだとアンクルストラップのホック部分の位置が微妙に合わせ辛い…。)

もう1点足当たりに関して言及したいのはアウトソールの柔らかさ。
かなりソフトなラバーとブレードを多用したパターンにより、結構捩れる感触が有ります。(歩いてるだけでフロアとラバーで”ギュムギュム”言うレベル。)
自分にもう少しウェイトがあればさらにパターンを潰しこんで気にならないのかもしれませんが、個人的にはこの辺りも”柔らかさ”のポイントになってるなーと感じました。
さながらサマータイヤとスタッドレスタイヤで履き比べた様な感覚。

あとは”A-Hybrid”というテクノロジーによる影響もあるかもですけど、この辺りの詳細がどうしても掴めず…。
おそらくKT2に採用されていた異硬度クッションの組み合わせじゃないかなーと思ってますが…。

どうしても1点だけ個人的に気になったのは、このソールの柔らかさ故レスポンスと高速状態がちょっと不安に感じたこと。
フロアフィールは決して悪くは無いんですけど、沈み込む分どうしても半歩程レスポンスが遅れたような感覚があるのと、最高速→ストップの時に撚れて安定性が少し下がるのがどうしても手放しに好評出来なかったポイント。

因みに、厚みは結構有るのでフロアから少し離れてる感覚は有ります。

底材に1枚クッション材が使われてます。
”厚みを見てもらう為の横からの写真”という大事な部分を撮り忘れましたが、
シッカリとした厚みのあるインソール。
表面はANTAロゴのみのシンプルな物なので割愛。
デフォルトだとオーバーラップでシューレースが通されてます。
アンダーラップの方が締め上げ・調整しやすく好みなので自分は通し直して使ってますが、
ソール・フィットの性格から見るににオーバーラップの方がマッチする気はします。
あと、アンダーラップだとホック部分の位置が微妙になります…。
KT 2の皆さんの評価を見る限りアーチサポートが割と高めとのことでしたけど、今作、個人的にはそこまでアーチサポートが高いという印象は無く。
かと言って低すぎてサポートにならないということも無い丁度良い感じ。
ただ、今まで履いたアジアブランドモデルが軒並みアーチサポート低めだったので、地味に感動ポイントでした。

バランスは弱前傾。
爪先~フォアフットにかけて若干の反り返り有り。

アウトソールのパターンはフィンガープリントをモチーフとしたサークルとブレードの組み合わせ。(サークルの始点は母指球下と踵下)

上記でも触れたようにアウトソールはかなり柔らかいラバーで、クリーンなコートでのトラクションもさることながら埃多め・ワックスの剥げた少し荒れたフロアでもかなり粘る
良いトラクション。
特にここ最近はもう寒くなってきて、フロアに埃が乗りやすい悪条件が増えてますけど、それでも不安なく踏んでいけるのはやはり素晴らしい。

もう少し継続して様子見てみる予定ですが、柔らかいラバーながら今のところパターン野欠け等は発生してないので、耐久性も期待。

パターン全体。
母指球下・踵下を起点としたフィンガープリントパターン。
ソール形状はLillard 1のように中側部の左右がシェイプされた形。
パターン拡大。
この指紋はやはりKTの指紋をサンプリングしたものなんですかね?
渦巻・放射状に広がったサークル上なので、あらゆる方向に有効です。
重量は26.5㎝で417g。ここ最近のハイカットでは標準的な重さ。
因みにアンクルストラップを外すと399gでした。これなら軽量級。
たかが20gと取るか、されど20gと取るか。


ストラップ無し。
ということで、以下の様に評価してみます。

フィット …  8/10
グリップ … 9/10
ベンチレーション … 7/10
クッション … 7/10
コスパ … 8/10
-----------------
ALL … 39/50

以前に履いたAntaのシューズ「SharkWeb Contlor」とは全然比べ物にならない位のパフォーマンスに正直ビビってますw
「ここまで来てるのか!」と。

本当に良いモデルが故、かなりシビアに各項目をチェックしましたが、それでもこのモデルのすばらしさは際立ってるなと。

実はあまりに気に入りすぎて、バッシュアジアさんにLowカットモデルのオファーを出してるレベル!
「どうせ中国メーカーでしょ?」と思う方、一度履いてみて下さい。
本当に度肝抜かれるレベルです。

このシューズのレベルをデファクトスタンダードにまで押し上げられれば、それこそ本当に大手メーカーに肩を並べられると本気で思える1足でした。
ウカウカしてられませんよ?割ともう直ぐそこまで来てますよ。


ーーーーーーーおまけーーーーーーー
青島 純生Draft レビュー

中国本国では言わずと知れた青島ビール。
薄っぺらい情報ですけど、調べた限りを出来るだけこちらも伝えたく!

まずその歴史は古く、1989年のドイツ租借地時代からビール製造を開始。
その後、第一次世界大戦後に日本の管理下に置かれる事となり、この頃から実は日本のビールメーカーとも長い関わりを持ってます。(大日本麦酒というアサヒ・サッポロの前身が経営していた)
日本の敗戦後、一度中国で国営化されますが、その後民営化。
その後はアサヒやサントリーと合弁会社を設立し、中国市場向けの生産拠点をに担う等の関係が続いてるとのこと。(By Wikipediaフル活用のザックリ情報。)

因みに、日本国内で流通している俗に言う”青島ビール”は、青島市の第一工場で日本市場向けに特別に作られてるビールだそうで、中国国内で流通するものとは別物とのことです。(By 流通元の池光エンタープライズ公式より)

バッシュアジアさんが一時の休息の際に飲まれていて、ビール好きの自分としてはどうしても気になり、バッシュと一緒に代行して貰う(そしてバッシュの箱に入れて送ってもらうという俗に言う”密輸”w)という前代未聞の暴挙に出て入手することができましたので、折角なので日本国内で流通している”青島ビール”とどう違うのかを比較してみました!
(いつものレビュー形式で出来ればと思いましたけど、フィットの時点で積んだので普通に感想書きます。)


海外ビールを飲まれたことがある方には理解してもらえると思いますけど、国内ブランドのビールと比較して海外ブランドビールは基本的に”薄め”の味付け。
今回仕入れて頂いた純生Draftも国内展開されている青島ビールも基本的には同じ傾向でした。
ただ決して薄い=旨味が無いという事では無いので悪しからず。各国の味覚・趣向に併せたものと個人的には認識してます。(料理の味付けだってもちろん違うわけで。)

で、その海外ブランドのビールの中でもある程度特徴が有るわけですけど、青島ビールブランドは、その中でも個人的には”バドワイザー”ブランドに近いかなーと感じました。
青島ビールの歴史を調べる前に飲んだ感想なんですけど、調べてみて変に納得。アンハイザーブッシュ社(バドワイザーブランドを展開する会社)とも提携関係があったんですね。

でも現在時点では殆ど関わりが無い筈なので、青島ブランドのオリジナリティが強くてもおかしくないのかなーとも思ったり。そしてこの”オリジナリティ”はどちらかというと”ハイネケン”的なものなんじゃないかなーとも感じたり。(起源がドイツに有るわけで、ホップの風味が強めな認識。)
中国国内で展開し、好みの味付けを探った上でこう言ったアンサーに辿り付いたんでしょうね。

で、国内展開されてる”青島ビール”と比較してどういった違いがあるか?というと、個人的に感じたのは麦汁の風味に違いが有るのかなーと。
純生Draftは少し麦汁の風味が強く、独特の酸味が少し強めに出てるかなと。
全体的に、さっぱりさであったり炭酸の強さといった面では基本共通ながら、この麦汁の風味によって結構表情が違う印象を感じました。
この辺りは好みの差になると思いますが、さっぱりとした飲み味が好みであればノーマルの青島ビールを、少しアクセントが入ったものを好む場合は純生Draftをと差別化が図れるのかなと。個人的には純生Draftの方が全体的なバランスとしては好みでした。


…と、ここまで書いた上でふと我に返り、”あれ、なんで自分はビールについてこんなに語ってるんだろう?”と自問自答しつつ、このおまけを締めたいと思います。
こんな駄文にお付き合い頂きありがとうございました。

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