Nike Kyrie 5 TB レビュー

このシューズの評価は正直めちゃくちゃ時間が掛かりました…。

はい、実はまだ年末までに購入したシューズのレビューが終わっていないBrankです。
このシューズも年末の駆け込みで購入したシューズ。
既に新しいモデルが出ちゃってるので皆さんの興味はどちらかというとそちらにあると思いますが、気にしません!!

というわけで今回は”Nike Kyrie 5 TB”をレビューしてみようと思います。

「なぜTB???」

如何せん、特にこのKyrie 5におけるEPラストは横幅と爪先上部のスペースが合わず、こちらもEastbayを利用しての購入となりました。
…いや、ね。今作もTBを国内で販売してくれてれば普通に購入したんですが、何故か昨シーズンモデルからはTBを売ってくれなくなりました…。売ってくれたのはZoom Rizeだけ…。
細薄足民は本当に涙目です。

Kyrie 5は色々なカラーがリリースされ、なかなかに市場は盛り上がりました。
コラボもとても多く、特にスポンジ・ボブなんかは3色も展開が有りましたしねー。
Kyrie 6もできれば色々なカラーをリリースしてもらいたいところ。

…話が逸れました。
なぜそれらのモデルでは無くTBをチョイスしたのか。それはただ単純に「格好良かったから!」ですはい
TBモデルはチームカラーに合わせて2色のみの配色をされるので、すごくシンプルに仕上がります。(国内はなぜか白黒しか持ってこないですが…。)
今回のカラーはネイビーxホワイトのツートンでこれまた大人っぽく、それでいてスッキリとした配色に仕上がってるなーと。

では見ていってみましょう!


まず外観から。

ベースはテキスタイルメッシュで、特徴的なFlytrapはフューズベースで剛性しっかり。
ヒールカウンターのモチーフやFlytrapはところどころにフォームを用いて立体的な造形を作り出してるのが凝ってるポイント。

アウトサイド。
シンプルな配色とヒール部分のビックスウッシュがかなり良い味。
インサイド。
Flytrapの造形を見て分かる通り、外側に向けて放射状に広がったまさに「葉っぱ」
立体的造形。
ヒール部分。
この目ん玉、一体何なんでしょう?
フリーメイソンと言われてますが、真実は如何に。
フィットに関して。

前述の通り私自身の足だとEPモデルが想定したラストでは自分の足だと色々広すぎてしまうのですが、グローバルラストのこちらはピッタリ。
爪先・横幅含めてレースアップしなくても十分な密着感を感じます…ちょっとタイトなくらいに。
特に自分にとって大きいのは爪先の空間で、余りここが遊んでしまうのが好きでは無いので、これだけでも購入した甲斐はあったかなと。

ラストにおけるフィッティングの判定はとても難しいです…。
自分の様なグローバルラストが合う方前提ですが、タイト目なフィット感が好みの方はマイサイズを、インソールを変更したりを考慮するとハーフアップまでは様子を見た方が良いと思います。…今更引く人がいらっしゃる可能性の方が低そうですが…。

レースアップにおけるフィットはかなりダイレクト。
特に肝なFlytrapは飾りじゃないぐらいに甲を抑えてくれました。
自分の場合は甲も低いので、大概のシューズがノッペリと低いシルエットになってしまってフィット出来ないパターンが結構あるのですが、このシューズに関してはその点は余り心配無く。(自分より薄いとなると大変かもしれないですが…。)
ただ機構的にFlywireを介したロックダウンになるので、タイト気味のチョイスをすると食い込んで痛い可能性はアリです。

Flytrapを展開した状態。
うーんと、正直戻すのがめんどかった…。
インサイドのFlywire部分。
流石にここを外すと戻せる自信が有りませんでした…。
履いて数回はFlytrapの最下限部分が屈曲ポイントに重なる様な感触があって若干気になりましたが、慣れてしまえばフィットに関しては快適そのものでした。

甲から踝、足首にかけてのラインもフィットに関して重要な部分ですが、自分にはかなり良い塩梅でしっかりヒールをロックしてくれる感覚。
寧ろしっかり絞め上げないとこのシューズ本来の特性は活かし辛いです。

ボリュームは控えめですが、かなりカチッと入る踵周り。
横ブレも殆ど感じませんでした。ただしシューレース上2段をしっかりと追い込むのが難しいので、自分はオーバーラップにして履いてました。(多分私の足首が細いだけ…。)

忘れてましたが、内部はいつもどおりのハーフブーティ。
ヒール部分の収まりは良好でした。
インサイドからの写真を流用しますが、
サイドシルエットの立ち上がりのラインはかなり重要なので、
チョイスの際に気にした方が良いポイントだったりします。
インソールは従来のNikeシューズ同様の低反発フォーム系。
そう言えば最近OrthoLiteの刻印を見なくなりましたね…。何かあったのか…。

ヒールのプリント、これはどうにかなりませんでしょうか…。
前に「インジケーターになる!(ヒールのブレを計ることができるので)」と言ったは良いもののにしてもちょっと剥げやす過ぎやしませんか…。2回も使えば飛んでっちゃいますよ…。
ちなみに左足はKyrieのサインで、右足側はKyrieロゴでした。どちらも数回で飛びました。

インソール表面。
いつも通りです。
裏面。
全面貼り付けです。
別のインソール使う場合は箱出しの時点で一度剥がしておきましょう!!
写真撮り忘れてしまった…。
このモデルはTB故、レギュラーカラーとは違い底材はキャンセルされています。

さてさて…KyrieがKyrieたるやな部分。そして最も評価の分かれるポイントがミッドソール周りになろうかと。
如何せん、何より評価が難しかったのがこのソール周り。
今作から搭載されたAir Zoom Turbo、これは実は昔レビューで願った事だったりします。
…が、うーん、これがこんなにも難しくなろうとは思いませんでした…。

ファイロン+フォアAir Zoom Turboの組み合わせ。
フォア全域をカバーする位大きなエアバッグに屈曲溝を設けた事でフレキシブルに、且つあらゆる方向にZoom Airの吸収・反発特性を発生させる事を狙った装備。
これがですね、本当に表現と評価が難しかったんです…。
先にシューズ内のバランスから言ってしまいますが、最終的には”粗フラット”となりました。

なぜ”最終的には”になったかと言うと、これはおそらく私のウェイト不足なんですが、「フォアのZoom Air越しにベースを押し込む程の力を加えられなかった」からかなと。

箱出しのフィーリングは弱後傾なのですが、当然ですがフォーム素材のみの方が沈みやすく、これがもしウェイトがありフォア基調で動ける方であればおそらく均一に沈み込めるはずなのですが、私の脚力とウェイトではヒールの方がどうしても早く沈み込んでしまった、というのが私が履いた上での感想でした。
ヒールが沈み込んだ状態のみだと余計にフォアのZoom特性を活かし辛く、もしかしたら自分と同じ様にこの段階で判定してしまった方が結構いらっしゃったのかもしれません。
(故に着用回数の少ないKyrie 5が美中古として出回ってたのを割と多く見かけました。)

自分も割と諦め半分で着用を続けてたところ、やっとフォア側が沈み込んだか全体的に重量バランスが粗フラットになり、この状態まで来た上でやっと従来のKyrieシリーズらしさを感じられたな、と。

話を戻します。
ここまで使い込んだ上での評価としては”ある程度のウェイトと脚力を要する”と表現したいと思います。

まず要のフォアAir Zoom Turbo、これを「しっかり圧縮できるか?」というのがこのモデルを履く上での肝になろうかと。
搭載されてるエアバッグは履いてる感じだと”吸収”特性。自分のウェイトでも柔らかくふわふわとしたフィーリングを感じます。ただ、本領を発揮するのはやはり反発でありしっかりとコンプレッションする必要が有るかと。
ただ、自分のような軽量な人間だと、例えばドライブでのアングルがついた踏み込みだと圧縮しきれずに活かしきれないというシチュエーションが度々発生しました。フラット(垂直)な踏み込みでもしっかりと体重をかけてあげる必要が有り、流れの早いプレイではうまく圧縮をかけれずに「思ったより飛べてない」となった事もしばしば…。
それを考慮しての”フォア下フラット形状”かなと
2・3と足首にアングルが付き、フォアが傾いた状態での踏み込みを強化した敢えて丸みを帯びさせた形状に比べるとフォア下含めて全体的にはフラットな形状を採用してます。

フロアフィール的にはKyrie 3と似た角度まで足首を寝かせることが出来そうなフォアの反り(サイド含めて)なのですが、全体的なレスポンスを比べると個人的にはKyrie 3の方が”早い”です。でも、これは私の体重で、自分より脚力・ウェイトが有りしっかりコンプレッションが効かせられる人であれば覆るというお話です。

これらを総合して「コントローラブルか?」と言われたら、自分の感想としてはNo
Air Zoom Turbo搭載により、よりピーキーな特性で個人的には本当に扱いが難しいシューズに写りました。
これが例えばソール形状の反りも含めて全体的に平面なソール形状であれば踏み込みを微調整したりとかできるんですが、フォアの反り含めて踏み込みの調整はとても難しかったというのが正直な感想です。これがKyrie 6でフラットになった事やPEモデルが市販品に比べてフラットというのを抜きにしも、本当に個人的感想です。

アウトソール全体。
パターン拡大。
ミッドソール関連の話が長くなってしまい、アウトソールの話は写真を挟んでからに回さざるをえませんでした…。

アウトソールはブレードパターンとヘリンボーンの組わせ。
えぇと、なにこれ…。
正直Kyrie 6もそうですが、目ん玉多くて本当に怖いです…。

等間隔に楕円上のブレードパターン、その隙間をヘリンボーンのV字が入る形状。
トラクションとしては…正直もう一歩欲しいかなーと。
ラバー自体は柔らかく粘性がある物。それが故にブレードパターンが寝てしまうので細かいホコリ等を拾ってしまうと滑り易くなってしまう特性。
きれいなフロアより、寧ろ中学校の体育館の様な傷で荒れたフロアの方がグリップは出やすかったです。(あくまで自分のプレイ環境では。)

重量は26.0cmで396g。
HOVR Havocとトントン。
Kyrie 4よりはZoom Airの分か若干重めです。


ということで、以下の様に評価してみます。

フィット …  8/10
グリップ … 7/10
ベンチレーション … 7/10
クッション … 7/10
コスパ … 8/10
-----------------
ALL … 37/50

結論:「もうちょっと鍛えましょう。」となりました;。

兎にも角にもフォアのAir Zoom Turboをしっかり使えるか?というのがこのモデルを履く上での一つのインジケーターになろうかと。

NikeはこのAir Zoom Turbo採用を増やしており、adapt BB 2やKobe 5 Protro、Why Not Zer0.3。勿論Kyrie 6にも搭載。
Adapt BB 2は現物見れてもいないので置いときますが、その他のモデルは反りが抑えめのフラットな作りなので寧ろフォア下のみの従来型(ペンタゴンな)Zoom Airより扱い易く活かしやすい特性になってるかと。

これらのモデルと比較して、フォアに反りを持ったKyrie 5は踏み込みで使えるエリアが狭めなので、しっかりと足運びをコントロールしてコンプレッションしてあげる必要が有ります。言う慣ればピーキー
同シリーズの中だとKyrie 3に割と近い乗り味。
私が踏んだ場合の初速はKyrie 3の方が速いです。でもしっかりコンプレッションかけられる方ならKyrie 5の方が速いはずです。それくらいピーキー。

ある程度ウェイトがあればコンプレッションに使うエネルギーを小さくできるのですが、自分の様な軽量なプレイヤーには正直余り向かなかったのかなと。
寧ろしっかりと体作りがされてる、日本で言えばSF/PF辺りのプレイヤーの方々のほうが扱いやすく、高評価に映るかなと思いますです。

いやぁー…本当に書き上げるのが大変だった…。
ごちそうさまでした。

コメント

  1. 178㎝63キロのガリガリ野郎です。コビー5オリジナルにハマりlowカット&前後ズーム(カーボンプレート?が良かったかも)もしくは、KD9みたいなフルレングスズームも好きでした。何が言いたいかと言いますと、『踵にズーム入ってないモデルが苦手』なんです。体重がなさ過ぎて踵が痛くなるのかなぁーと思っていました(カリー2lowやクラッチフィットドライブlowなど)

    以前、踵痛に悩まされて大変だったこともあり、その後、踵のクッションは割と気にしてシューズ選びします。しかし、じじいになり、更に体重もなく、膝や腰も中年男性のオンボロなので、体で衝撃が受け止められず、靴に頼りっぱなしです。だからってレブロンシリーズとかは厚底過ぎて扱いづらい…アディダス苦手…わがままなんですがね。主さんの仰られてる『ズームを押し込めれる何かがあるかどーか』は凄く僕も感じます。Jordan34も試着程度の判断ですが、僕にはあのクッション(ソール?)は使いこなせない&逆に足が疲れそうな程の反発感(バネ)を感じました。

    カイリーシリーズは毎度毎度試着しますが(どこにでもいつでもそこそこいい見た目&値段のやつがあるのでついね)カイリー2だけは合格で他は…『カイリーらしく』てどれもいいんですがね。確かカイリー2だけ踵ズームだったからだと納得しとります。

    本人もよく、怪我するんだから、もっと前後ズームorフルレングスズームにしろと思っています(笑)

    奇数のカイリーはカイリーらしさがあり(クセがすごい)、偶数のカイリーはまろやか(あんまりカイリーしてない)って感じてます。

    つらつらと書いてしまいすいません。体重もなく、衝撃吸収も落ちてきて、膝の関節もそんなに良くないおじさんのバッシュ選びに苦労してますって言いたかっただけでした(笑)

    初コメントですが、ここ数年、読んでました。これからも自己満足でバッシュ選びを僕はしています(笑)

    ズーム好きなんですが、扱いづらいモデルは多いし、あまりに前だけが多いので、個人的に最近のバッシュで当たりが少なく…思い入れの強いコービープロトロ5もなんと前だけ…ちなみに今、1番試着したモデルはPG4で(フルレングスズームと思いきや、フルレングエアーだと知らされ、『エアーハラチ』みたいだと、足首いくらあっても足りなさそう…)と不安いっぱい

    ここは無難にKD12をアウトレットで安くあれば、買っとこうかなぁーと遠い目をしているおじさんの冬のコメントでした。

    ちなみに今はウルトラフライ3(トップロード前後ズームだったかな)がメインです。厚底でフロアフィールは、宜しくなく、クイックスリーが打てなくなりましたが、レイアップは高く飛べ、膝や腰の故障も少なくなりました。

    フロアフィールのいい薄底クッションシューズ(コービー ヴェノメノン6)は、クイックスリーはうちやすく、ガード相手のディフェンスはしやすくとメリットはあるのですが、腰と膝が限界っす。

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    1. コメントありがとうございます!
      また長年に渡りご拝読頂き、本当に本当に感謝一杯です;_;

      Kyrieシリーズ、実は2~4まではヒールZoom搭載されてたのですが、5/6では外されてしまいましたね…。
      プレイスタイルを想像するにヒールストライク多めで負荷がヒールに寄ってしまいやすい感じでしょうか?
      実は自分も膝周りは余り具合良くなく、ヒールストライク気味なってしまうのでお気持ちお察しいたします;

      体の動き方・動かし方も様々で、シューズが狙う動き方に合わないとやはり体にはしんどいですよね…。

      ヒール周りの衝撃吸収性という面ではZoom Air非搭載ではありますがZoom rizeなんかもかなり良好でしたがどうでしょうか??

      いつでも遠慮なく絡んでください!!最大限お手伝いできれば幸いです!

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  2. ご返事ありがとうございます。カイリー3・4も踵でしたね。年寄りなので物忘れがね。教えて頂きありがとうございます。

    ヒールストライクなんでしょーねー。

    以前、踵痛(ヒールストライク)を予防&治そうとして、少し前傾気味に身体の使い方を重心移動させたり、トレーニングしたりしましたが、その結果、膝を悪化さすとゆー ね(笑) 

    後ろ過ぎてもだめで少し前にしたいだけなんだけど、うまくいかないもんですね。チャレンジした結果なので、仕方ないっす。いい思い出です。

    これからもマイペースでバスケLifeをエンジョイして下さいね。 と 前回、書き忘れたのでこっちで書いときます(笑)

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    1. いえいえ、こちらこそありがとうございます!!

      体の動かし方って本当に難しいですよね…。
      が故に面白い部分もあっていまだバスケから離れられないのは私もですw

      体を労りつつ、一緒にエンジョイしていきましょう!!
      これからも是非是非よろしくお願いいたします!m(_ _)m

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