Peak Taichi-Flash レビュー

ええとね、正確なモデル名が分からないんですよ…。
方や”PEAK Underground”やら”PEAK Low Williams”やら…。

PEAKのモデルってずっとちゃんと履いてみたいと思ってたんですがなかなか合うサイズに出会えず…。
実は今回も正直”若干大きい”サイズ感となってしまいました…。本当にサイジングが難しい…。
試着出来ないのもさることながら、中国の辿ってきた歴史的背景等含めて色々なファクターも有り実は本当に中国ブランドはサイジングが難しいのです。

そんな中、今回は縁あってHiRoKiさんからこのシューズをお譲り頂く事が出来、再々再チャレンジ!
というわけで今回は”PEAK Taichi-Flash”をレビューしてみようと思います!Lou Williamsの履くあれです!

いやー、本当にサイジングすら固まってくれれば色々チャンレジしたいですし、特に今回のシューズはデザイン的にも色々展開されてたので1足購入したかったのは確かだったんです…。

では早速見ていってみましょう!
今回のカラーはアメリカっぽいホワイト x レッド x ブルーの3色基調のカラー。
(Colorwayが調べても分からなかった…。)
左右非対称なのもこのカラーの特徴…あれ、今のNBAだとこれダメだったんでしたっけ??


左右で非対称。
うーん派手派手。嫌いじゃない!
まず外観から。

正直な感想書いてしまうと「あれ、どっかで見たこと有る…」
いえ、ぶっちゃけオマージュしようがグレーだろうが別にいいとは個人的に思うんですが、ここまでKobe A.D. Exodusに寄せてしまうのはちょっとびっくりです。

無論「まるまるそのまま」という訳ではなくちゃんと”色”も出してはいるのでそれはそれで良いのですが、もうちょっとオリジナリティで勝負しても良いと思うんですよ。
ここ最近はしっかりとデザインレベルも引き上がってますし…。

話を戻します。
マテリアルはメッシュ基調にフィルムレイヤーとネオプレンの様なマテリアルの複合の組み合わせ。
各マテリアルの切り返しは粗目に見えますが配色も相まってこれはこれで良い味かなーと自分は感じました。
所々にTRUパーツも配し主張としても結構強めのデザイン。

前・中・後足部に分けてセクショニングされたマテリアル配置。
繋ぎ目は目立ちますが、このカラーでは切り返しとしてみるとこれはこれで有りな気がしてます。
インサイド。
ヒール・アーチ部分にTPUパーツをつける等結構凝ってると思います。
レースループもかなりの拘り様。
いいですねー、こういう拘りは嫌いじゃないです。
フィッティングは上でも書きましたが、やはりPEAKの用意するラストでは自分が対応出来るサイズが見つからなそうです…。悲しい…。
TPシリーズも履きたくて深追いしたりしてサイジング試した経緯もありますが、自分にとってはこれが結論になろうかなと…。

基本EUR規格のサイズ展開になるので「これだ!」というサイズ感をチョイス出来るとかなり良いんだろうなーと思います。
EURサイズとしては41号、CM換算だと26.0cmに該当するサイズではありますが、にしては縦が長め。
横幅はアジアラストの可能性も有ると思いますので一概には言えないですが、これまたゆとりのある状況。
正直国産A社と比べてもゆとりの有るラストかなと個人的には感じます。
足細民な私はソックス2枚orインソール重ねでギリ利用レベル。
近年どんどん入手性は上がってきましたので、できれば他の中国モデルでも良いので一度トライしてから購入サイズを検討されるのが良いと思います。

構造としてはハーフブーティーで、インナーはメモリーフォームのようなしっとりと足を包んでくれるフィーリング。
シューレースホールは最下段がFlywireのようなストリング、そこから最上段まではナイロンバンドがアッパー内側を這うサイドレース。最上段はアッパー貫通式のレースホール。

ロックダウン自体はかなりダイレクトで、レースアップに応じてしっかりと抑え込んではくれます。
ただ、ベース自体がやはり自分には広いか抑え込めないポイントも。
例えば最上段意外のレースループは全て出口で縫い付けられてるので、特に最下段のストリングスは追い込んでいこうとすると幅広なラストも相まってアッパーごと巻き込んでしまう状況。
ラストが合う方であればこの最下段は特にあまりテンションを掛けずに済むんだろうなーと思うと結構悲しいポイント…。
中間のサイドレースはある程度の調整幅有るのか、締め込んでも変な撓み等なく割と快適。

ハーフブーティ構造とナイロンバンドの内部。
アッパー内側を沿う様に配されてはいますが出口で縫い付け。
レースループまでかなり凝ったもの。
ヒール周りは立体的に作り込まれていてかなり凝ってるなぁーと。
TPシリーズでも上方向に抵抗のあるライニング素材を用い等、抜け方向の対策にとても力を入れてる用に感じます。
ヒールカップ形状自体も若干大きめには感じますが、この辺りの工夫で自分は特に不満を感じたことは無いです。
ただ、根本的にはどうしてもローカットはヒールを抑え込む後方テンションを掛け辛いのは確かなので、サイジング含めてこの辺りは要検討ポイントかと思います。
横ブレはアウトサイドのTPUヒールカウンターが効くのでブレは少なく快適。

立体的に造形されたヒールパッド。
抜け対策には結構効果的。
ヒールカウンター。
しっかり仕事してくれます。
足裏周りのデザインはフラット目なのでアーチサポートは粗無し。
個人的には何かしらのインソール利用を想定した方が全体的なフィッティングはやはり高そうかなと。
ただ、上で書いた”インソール重ね”はヒールパッドの位置的にどうしてもズレてしまうのであまりオススメ出来ないです。調整するならソックスを重ねる方がオススメです。

インソールは低反発フォーム系。
TPシリーズではポリマー系でしたが、コチラはオーソドックスなフォーム系だったのは新たな発見。
貼り付けはされてないので取り外しは容易です。

底材はファブリックで、ミッドソールに直に乗る形。

インソール表面。
ヒールを覆う様に縁が立ってるのが特徴的。
裏面。
プレーンなフォーム材。
貼り付け等もなく、交換はし易い。
底材はファブリック。
さて!肝心のクッション性!
PEAK-TAICHIミッドソール、とても楽しみだったんですよね!

フィーリングとしてはとてもおもしろいです。従来のフォーム系とはやはり若干違っていてフカフカというよりプニプニといった感触。
「エネルギーリターン!」というよりは吸収特性が強く、動きにおいてショックを余り感じない。
ジャンプ⇨着地の一番コンプレッションした時でも衝撃はキレイに往なされて不快さが皆無。

反面レスポンシブでは無いというフィーリング。
ただコシはしっかりとある感じがしていて、もしかしたら自分よりフィジカルが有る方が利用した方が生きるクッションかもしれないなーとも感じてます。
吸収強めな初期感触を超えて、その先のコンプレッションした状態が本領の様な気がします。
フィーリング的には何に近いでしょう?DAME 2のあのBOUNCEフォームに厚さ・乗り味的に結構近い様に感じました。

ちょっと見辛いですが”PEAK-TAICHI”の文字。
ムチムチ・プリプリ。
アウトソールはソリッドとトランスルーセントの組み合わせ。
ですが硬度違いは感じませんでした。

インサイド側がメイズ、アウトサイド側がヘリンボーンのパターン。
アウトサイドはトランスルーセント部分が一部メイズになってます。
このパターンはとても凝ってますね。
インサイド側のメイズからアウトサイドのヘリンボーンへシームレスに移行しています。
そういえばなんで”23”が逆なんでしょう?A社の某製品みたいに「これが見えた時には既にあなたは抜かr(ry」的なことなんでしょうか。

話を戻します。
トラクションは正直”びっくりする位良い”です。
粘りの強いラバーで若干ホコリは拾い易い気はしますが、ストッピングパワーとして根本的に優秀かと。

パターン全体。
一部トランスルーセントの凝った作り。
メイズ~ヘリンボーンへのシームレスな切り替え。
これまた凝ってるなーと思います。
最後に重量。
26.0cmで439gとローカットとしては少し重め。
どの位って言われると、同じサイズの”Kobe 1 Protro”より重いという位には。
はいててわかりますがミッドソールの比重がどうしても重めで足裏に重量が集中する感じ。


ということで、以下の様に評価してみます。

フィット …  6/10
グリップ … 9/10
ベンチレーション … 7/10
クッション … 9/10
コスパ … 6/10
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ALL … 37/50

シンプルに”自分には合ってない”というのが個人的感想なのが悲しいところ…。

物/作りとしてはとても完成度が高いプロダクトで、満足度は高いと思います。
中国マーケット、例えばタオバオだったりでもプライスとしては結構高め。
PEAK公式でも130USDが基本価格なので、モデル的にはハイエンドに位置している訳です。(NikeだとKyrie 6、adidasだと一応Boostが乗るモデルと同じ価格帯かな。)
「これらと勝負になりますか?」というのは一概には言えない位様々なファクターがありますのでひとまず置いて起きますが、製品としての完成度は本当に高い・高まってきてるのを感じます。

但し、自分の総評としてのお話ですがやはり自分には合ってないんだろうなぁーと…。
まずEURサイズ基準で且つアジアンラストらしい横幅広めの作り。
試着の難しいアジア系バッシュだからこそ余計にジャストフィットを探すのがとても難しい訳ですが、PEAKに置いては自分に合うサイズは無さそうというのが最終解になりそうです…。

そしてTAICHIミッドソール。
これは求める特性によって大分評価の変わるポイントですが、自分には初期特性の吸収が強いフィーリングなので若干”クッション過多”に写ってしまった次第。沈み込みが大きくノットレスポンシブ。
これは上でも書きましたがおそらく自分のフィジカルと合っていない可能性が高そうで、もっとコンプレッションされた時には印象が変わりそうと感じます。
これも少なからずこのモデル意外でも感じたフィーリング。

反面、これらに最適なプレイヤーからすると安く・フィーリングの良いシューズということでも有ると思っています。

グローバルなシューズが入手しやすくなったこの時代、色々なモデルにチャレンジすると思わぬ出会いが有るかもしれませんね。
(あ、でもアジア系モデルはそれに強いショップさんが近くにあるのがやはりオススメです。試着出来るって本当に強み…。
幸いPEAKやLi-Ningなんかは有名ショップでも取り扱い増やしてくれますので、お見かけの際は是非。)

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